はじめに。
私の弟夫婦に赤ちゃんが誕生した。めでたい。産まれてすぐに顔を見に行きたかったが、私の繁忙期だったり息子たちの体調不良があったりでなかなか出かけられなかった。なにせ相手は生後間もない赤ちゃん。保育園や小学校で培養されたなんらかのウィルスを感染させるわけにはいかない。スケジュールや体調の様子を見続けた結果、首が座りかけたこのタイミングになった。
いとこに飢えていたナツオ。
レンタ@2歳にいとこの概念などないが、ナツオはここ数年いとこに飢えていた。いとこというものの存在を年中あたりで知り、お友だちがいとこと遊んでいる話を聞いてくる度に「僕にはなんでいとこがいないの?いとこが欲しいよ。」と言うようになっていた。妻は一人っ子だし、私には弟しかない。弟夫婦に赤ちゃんが産まれればいとこの誕生となるがこればかりは神頼み。「いつかできたら嬉しいね。」と答えるのが精いっぱいだった。
そんなわけだから赤ちゃんが誕生したと聞いてナツオは大喜び。
「僕にもいとこができた!早く会いたい!」
と全身で喜びを表す。微笑ましいの一言。
「赤ちゃんには側転のやり方を教えてあげるんだ。レンタが遊び終わったアンパンマンやトーマスのおもちゃもあげようっと。」
なんて初めてのいとこの為に何ができるか、何をしたら喜んでもらえるを一生懸命に考えてくれていた。それを見ていたレンタ@2歳は自分の絵本を持ってきて「あーちゃん(赤ちゃん?)にあげる」と言い出す。かわいさの好循環。
待望のご対面。
いとことの対面を楽しみいっぱいにしているナツオとレンタを抱えて弟の家へ。お祝いのお寿司とケーキを駅ビルで購入してワクワクしながら向かう。
感動のご対面。久々の新生児は無条件で可愛いかった。これで私もおじさんとなった。感慨深いものがある。願わくば赤ちゃんを亡くなった父にも見せてやりたかった。
赤ちゃんを抱きかかえると新生児特有のミルクの甘い匂いがしてくる。これまた懐かしい。ナツオは喜びながら話しかけている。
「僕はいとこのお兄ちゃんだよ。早く大きくなって3人で一緒に遊ぼうね。」って。
そして何度も何度も抱きかかえては嬉しそうにいい子いい子していた。
兄のまねっ子レンタも一緒になっていい子いい子。兄弟それぞれに子どもができて交流しあう。こんな日が来るなんて。父や母が見ていたらきっと号泣していただろう。
2歳児が立派に見えてくる。
赤ちゃん大好きなナツオの優しい反応は予想通りだったが、意外だったのがレンタの反応。とても愛おしそうに赤ちゃんをいい子いい子していた。レンタなりに気をつかっているようで、お腹をとんとんしたり、人形を持ってきたり、歌を歌ったりとひたすらかまっていた。2歳なんてまだまだ赤ちゃんとばかり思っていたがこうして見るとなかなかどうして。立派なお兄ちゃんになっている。レンタの成長を思わぬところで知ることができて嬉しかった。
それもこれも全て保育園のおかげ。日ごろから赤ちゃんと接する機会が多いし、上の学年の子ども達に面倒を見てもらっているので自然と下の子どもに優しくなる。そのおかげでナツオはどこに行っても小さな子どもには優しく接してくれるし、ナツオのお友だちもレンタに対しては優しい。これは0歳から6歳までもが一緒に生活している保育園生活の賜物だろう。2歳でも立派なお兄ちゃんだ。
おわりに。
ナツオやレンタの喜びよう、かわいがりようがとても微笑ましかった。私にとっても姪っ子ができたわけでなんだか不思議な感じ。男兄弟で育ってきたし、子どもも男の子なので女の子というのはとても新鮮。弟夫婦が私の父母代わりに「イクオ家の祖父母枠」としてプレゼント等で息子達の面倒を見てきてくれたので、その分私もお返しをしていかないと。きっと父も母も喜んでくれるだろう。弟家族と一緒に旅行に行ける日が今から待ち遠しい。こうして血はつながっていくのだと実感しているところです。