ナツオ4歳のならいごと、柔術の近況についてです。
9月から柔術に通っているナツオ。
胴着を着ての本格的な柔術は小学生からなので、ナツオが通っているのはあくまでもプレクラス。
素人目線で判断する限りだと運動と体操が半分、柔術の動きが半分といったところか。
柔術体操の後に柔術クラスが始まることもあり、準備運動がてら小学生が参加することも多い。
ナツオ以外が小学生だけということもたまにある。
そんなこともあってか、たまに明らかに「体操」のレベルを越えた運動をしていることも多い。
だから見ているこちらもニヤニヤして楽しくなってくる。
あぁ、この動きはあれにつながっていくのか、なんて推理しながら見ていくのが楽しい。
この4月に入ってからの動きがまた一段とマニアックになっており、ついには腕ひしぎ十字固めの動きまでやっている。
さすがは柔術の先生。
教え方がうまく、本人はまったくわかっていない。
しかし、見ている方は明らかにわかる動き。
仰向けに寝ている子どもに乗っかり、「コアラだよ~。」と言って腕に抱きつかせてそのまま後ろに倒させる。
当然ながら関節をきめることはなく、後ろに倒れて形になった時点で離すようにしている。
「腕をきめるんだよ。」ではなく「コアラになって倒れるんだよ。」と言って動きを教えている。
なるほど、コアラとはうまい例えだ。
ナツオはわけもわからず一生懸命に必死にやっている。
マウントポジションを取るまでや、マウントポジションを取ってからの動きはちょこちょこやっていたがついに関節技まで。
父としてはますます楽しくなってきた。
布団の上でのじゃれ合いがより本格的になってくる。
なんとかこのままナツオをその気にさせて早く柔術をやらせたい。
そして、子どもをだしにしつつ、どさくさにまぎれて私も柔術とやらを始めてみたい。
ちなみに、マウントポジションでの攻防は馬乗りになった人と下の人が動きを約束しての練習。
下の人が体を動かして上の人を振り落とそうとし、上の人は落ちないように手をひろげてしっかりと安定させるというもの。
基本的には下の人が動き、上の人が耐える。
しかし、この練習中にプチ事件が発生。
あくまでも動くのは下の人、なのだが上になった人がいきなり動きだした。
馬乗りになっているお友達がなぜか腰の位置を下げ初めて、激しく、激しく動き出す。
格闘技に詳しくなくてもこの動きは誰でも明らかにわかる動き。
そう、夜の動きである。
お母さんはその光景を見て顔が真っ赤。
お友達はたぶん真面目なんだろう、真剣な顔して腰を激しく降っている。
攻めているつもりなんだろう。
攻めていることに間違いはないのだが…。
しかしさすがは先生。
誰にも恥をかかせることなく自然と動きを修正させていく。
あくまでも自然と。
みんながみんな真剣であり、必死なんだ。
そう、この中に誰も悪い人はいない。
強いて言えば邪念にとりつかれている私だけだろう。
ドキドキしてしまった自分が情けない。
ならいごと。
それは子どもの強さと己の弱さを知る機会でもある。
ナツオよ、早く柔術を覚えてこの邪心の塊となりつつある私を打ち砕いてくれ。
私の目を覚まさせておくれ。
ナツオがどこまで強くなってくれるのか楽しみである。
「僕、柔術やっているから強いんだよ。」
と言うのが常に心のよりどころになっているみたいで、転んでも泣かないし、悪意なきいじわるされても感情的にならずに冷静になってくれている。
肉体的な強さよりも精神的な強さを手に入れてくれれば親は大満足である。