子どもの発想は時に想像を絶する。
寒いので週末は家遊び。
おもちゃばこをひっくり返して遊び倒す。
その中から出てきたのはおもちゃの鉄琴。
無造作に遊ばせていると、
キンコンカーンと叩き出す。
それ、何の音?
と無邪気に訪ねると、
全くかわいくない回答。
「じーちゃんが焼けました。
骨になってしまいました。
の音。」
???
!!!
一瞬わけがわからなかったがすぐに思い出す。
確かに、父の火葬場ではそんな音が鳴っていた。
火葬場が混んでいたこともあり、
数分おきにチャイムが鳴り、
火葬終了のアナウンスが響いていた。
しかし、そんなこと今日まで全く忘れていた。
子どもの記憶力はすごい。
これからナツオはどこかでチャイムの音色を聴くたびに、
「じーちゃんが骨になった音だ!」
と反応するのだろうか。
かわいそうに。
だが、そのたびに思い出してもらえるならば、
父も墓場の陰で喜ぶだろう。