たまに聞くお泊り保育。多くの幼稚園、保育園で夏に開催されるあれである。区内でも別の保育園では開催されるがナツオが通う保育園では昔からない。だからお泊り保育の話を聞くととても羨やましい。
いいな。一日くらい楽させてよって思ってしまう。
そんな話を毎月恒例のパパ飲みで話題にしていると嬉しいお誘いをいただいた。
「せっかくの夏だし我が家にお泊りに来れば?」と。
なんて嬉しい御言葉。ご厚意には素直に甘えるのが私の持論。その場で約束を取り付け、先日の土日についに実現となった。
もう前日からテンション高めのナツオ。「明日はお泊り!今日寝たら楽しい一日
が待っている!」
なんて歌いながらシャワー浴びるくらい。親としてはこのテンションを利用しない手はない。「お泊り」という印籠を利用してここぞとばかりにナツオに攻め込む。
「さっさとお着替えできないようだとお泊り行けないな。」「野菜もひとりで食べられないようだとお泊りは難しいかな。」
印籠のおかげですこぶるいい子のナツオ。普段とは雲泥の差なのは親(私)の教育が悪いからです。
迎えたお泊まり当日はもうテンションマックスなナツオ。いつも以上に気合が入っている。親としては「お泊り」のお言葉に甘えて「それではお願いします。」と渡すわけにはいかない。今回は「泊まる」のが主目的なのでご飯等の余計な負担はかけさせたくない。そこで、なのかそれを口実にしてなのか、お泊りとは関係ない2家族を巻き込んで宴会することに。私が合法的に飲みたいだけの話だが妻にとっても他のママさんとゆっくり話せて楽しそう。私良し、妻子良しの三方良しである。
盛り上がりに盛り上がった21時頃に寞会はお開きに。するとここぞとばかりに自慢げにふるまうナツオ。「僕はこのままひろくんのお家にお泊りなんだよ。いいでしょ。」。ここまで「えっへん!」というポーズが似合うのはコジコジかナツオくらいだろう。
私はお風呂まではお手伝いしようと思っていたがパパさんに「大丈夫、大丈夫」と言われて帰ることに。妻はちゃんとひとりでお泊りができるのか不安気味であったが私は心配することはなし。ナツオのいない夜時間をどう楽しむかばかり考えていた。
しかし帰宅したらもうすでに22時。レンタ@1歳の就寝準備をしているうちに私も眠くなる。予定ではレンタを寝かしつけたらゆっくりと読書したり、録り貯めしていたテレビを見たりしようと計画していたがあえなく撃沈。レンタと一緒に寝付いてしまった。ゆっくりするのはともかく、何かあった時や寂しがって呼び出しがあった時にすぐに駆けつけられるように待機するつもりだったんだけど…。
翌朝に目覚めるとママさんから楽しそうな様子のLINEがたくさん届いていた。
パパさん、ナツオ、お友だち、その妹ちゃんでお風呂に入ってひたすら水鉄砲したこと、お風呂あがってからはジュース飲みながら夜遅くまで仮面ライダーの映画を見ていたこと、早起きして二人で朝からおもちゃで遊び倒していたことなどなど。とにかく楽しそうな様子が伝わってくる。お友だちと仲良く朝ごはんを食べて、仲良く仮面ライダービルドの最終回を見て本当に楽しそう。
その頃我が家では妻と二人で仮面ライダービルドの最終回をしんみりと鑑賞中。もうかずみんやげんとくに会えないのかと妻は嘆いている。子どもなしで見る仮面ライダー。楽しいけれどなんだか寂しい。まさか最終回をナツオ抜きで見るなんて一年前には想像もつかなかった。衝撃的なラストシーンを見終え、第1回等過去の回を振り返る。これが伏線だったなんて…と夫婦で驚く。これはこれでよかったかもしれない。
そして10時ごろにナツオを迎えに行く。ちょうどお友だちのスイミングの時間だったので一緒にこちらに向かっていたところだった。「やぁ!」とニヒルな挨拶をするナコジコジなナツオ。「おかーさん!」と抱き着いてくれることを想像していた妻は見事に肩透かしをくらう。もう6歳。男の子なんてそんなものだろう。パパさんにお礼を言ってナツオと手をつないで仲良く帰宅した。
帰宅してからも大興奮なナツオ。お泊りがよっぽど楽しかったみたい。夜は子ども部屋で二人で同じベッドに寝ていたらしい。何をしていたかを聞くと「どちらが遅くまで起きてられるか勝負していた」とのことなんだその平和的でただただかわいいだけの勝負は。お化けの話や仮面ライダーの話でずーっと起きていたみたい。保育園の愚痴や恋バナなんてしていたらどうしようかと思った。
そんなわけでナツオ初めてのお泊りは大成功。ナツオにとって楽しい夏の思い出になるとともに、どことなく自信になったみたい。
パパさんからは「とにかくナツオはいい子だったから楽しかった。また、ナツオがよく食べるから息子も負けじとちゃんとご飯を食べてくれたらから良かった。またおいで。」と言ってもらえた。先方にあまり負担をかけないために夕飯は宴会形式にしたし、朝食用に家族分のパンとフルーツを持たせたのも良かった。過度ではなく適度な気遣いで気軽に送り出すことができた。ナツオは大成功に気を良くして、「次は●●くん、その次は○○ちゃんのお家にお泊りしたい!」と早くも次を計画しだしている。
いくらでも応援するからお友だちとはひたすら遊び倒してほしい。楽しいことならいっぱい、夢見ることならめいっぱい…。ほんといいこと言っているな。