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月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

【中受】海城中学高等学校の文化祭に行ってようやく男子校っていいかもと感じた。

はじめに。

ナツオ@小4にとってはもちろん、私にとっても初めての男子校文化祭に行ってきた。行き先は海城中学高校。なにせ初めての体験なのでどんな雰囲気なのか興味津々でしかたない。
全ての男子校が、全ての私学がそうであるとは限らないだろうが、海城の第一印象はどの生徒もとても良い子ばかりでびっくり。これが有名校の底力ってやつなのだろうか。あまりにも素敵で、ある種のカルチャーショックさえ受けてしまった。思春期の男子といったらちょっと斜めに構えるのがかっこいいと勘違いしがち。しかしここにはそんな子どもは一人もいない。みんながまっすぐで輝いていた印象。男子校っていいかもって初めて感じた体験になった。

最初から最後まで礼儀正しい学生たち。

新大久保に駅に到着すると駅前に学校への案内板をもった学生が立っている。所要時間について教えてもらおうと声をかけると元気よく挨拶して教えてくれた。とてもはきはきしている。だるさやしかたなくやっている感はゼロ。途中、学校に到着するまで要所要所で担当者が立っているので安心して向かうことができる。

校内に入ると実行委員会はお揃いのTシャツを着ているのでとてもわかりやすいし声がかけやすい。初見者には校舎が複雑なので目的の場所にどのようにいけばよいのかわかりにくかったのだが、実行委員会に限らずそこらへんを歩いている学生に声をかけるとみんな丁寧に教えてくれる。教室で開催されている模擬店に参加した時は緊張気味の息子に対して学生が積極的に話しかけてくれていた。
「何年生?勉強がんばている?」
と他愛もないことであるが、おかげで息子も中学生のお兄さんと楽しそうに会話していた。なんてやさしいせかい。和やかな空気が学校中に漂っていてとても心地よい。

文化祭を楽しんで駅へ帰る時も退場門付近でスタッフが来校のお礼を述べつつ適切に交通誘導をしてくれていた。最後の最後までみんなとても礼儀正しい。そして滞在中は先生らしき人を全く見なかった。完全に生徒だけで運営しているのだろう。これだけの規模の文化祭を?すごいな。
唯一先生を見たのはサッカー部が公開していた教員チームとの模擬試合くらい。その雰囲気も適度な距離感で見ていてとても気持ちがよいものだった。互いの信頼感が見ているものにも伝わってくるくらいの良い関係だった。

 

パンフレット含めてとてもこっている文化祭。

文化祭の雰囲気は大学の学祭のようでとても華やか。麻布や武蔵の学生を招いての公開イベントをやっていたり、スタンプラリー企画をやっていたりと来場者が楽しめるように工夫されている。特にスタンプラリーのおかげで息子もたくさんの教室をのぞいていたし、スタンプをきっかけに在校生と会話をしていた。これはいい仕組みだ。

入場時に渡されたパンフレットはとても読みごたえがあり、このパンフレットだけで海城の凄さが伝わってくるくらい。細部までしっかり作りこまれているし、コラムや編集後記が特に面白い。紙質も良く、ずいぶんいい紙を使っているなと思ったら協賛広告のページまであって驚く。中学高校の文化祭に協賛がつくなんて。

主観ではあるが来場者のほとんどが母親と小学生の2人組。他校の女子高生はあまり見かけなかった。そのためか各教室で開かれている模擬店も子どもが楽しめるような体験型が多かった印象。内輪ウケにいくことなく、来場者ありきで開催されているのでとても楽しい雰囲気だった。

男子校っていいかもと初めて感じた。

海城の文化祭の雰囲気を一言でまとめると規律ある自由。生徒達みんながとても楽しそうだし、来場者に対してもとても優しい。見えない規律をしっかりと守りつつ、みんなが自由気ままに楽しんでいるよう。

中学生、高校生にもなると斜に構えてしまいがちだが、そんな子は一人も見かけなかった。もちろん、そんな子はそもそも文化祭に参加しないから見えないのは当たり前かもしれない。しかし、一定数の子どもは休む勇気もなくいやいや参加して、「だりー。」「つまんねー。」なんてぼやきながら内輪ウケで盛り上がるが男子中学生たるもの。そんな雰囲気が皆無でびっくり。

私の中学時代、高校時代を振り替えると文化祭ってのは先生と一部の学生だけが盛り上がって大多数はめんどくさそうに参加するものだった。恥ずかしながら私もめんどくさそうに参加していただけ。大人になってようやくわかるが、そんな私が一番かっこ悪いやつ。本気で楽しむのが一番かっこいいというのは大人になってようやくわかったもの。
だから海城の文化祭見学は軽いカルチャーショック。全員が全員楽しそう。うらやましい世界が広がっていた。自分の選んできた道だから後悔はないものの「こんな学生生活おくれたら楽しかっただろうな。」なってしみじみ思ってしまう。

そしてここにきて初めて「中高一貫で学生生活をおくること」、「私学ならではの各自特色ある校風のもと同じ価値観の中で育つこと」っていいかもと感じることができた。同じ文化の中で生活しているのだから同じ方向を向いてまとまっていくのだろう。これが俗にいう中高一貫校の強みか。目の当たりにして納得。確かにすごい。

おわりに。

中学、高校ともに公立育ちにはわからない世界がそこにはあった。中学なのに、高校なのに、ヤンキーまでとはいかないまでも、いきがっている子どもが全くいない世界があることにも驚き。進学校にも学年に数人はいたので働きアリの法則のごとく一定数はそうなるものだと思っていたがそれは私の間違った価値観だった。

海城以外にも何校か文化祭に行ってきたが、どの学校も雰囲気が全く違っていておもしろい。これが中高一貫校ならではの校風だと肌で感じることができた。
百聞は一見にしかず。偏差値だけではわからない世界ばかり。息子たちの青春のためなのでとても大事な選択となる。情報は足でかせいでいかないととも感じた文化祭体験だった。