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月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

町田リス園は楽しくてとても優しいところでした。

はじめに。

年始に東京都町田市にある町田リス園に行ってきた。

www.machida-risuen.com

「楽しい」「穴場」「もっと評価されるべき」というポジティブな噂は聞いていたので興味はあったのだが、車がないと行きづらいのでなかなか行く機会がなかった。今回は親戚に連れて行ってもらったのだが、もう本当にすこぶる良かった。仕事柄運営方針や運用内容に注目してしまう私。「リスとの触れ合い」以上にリス園という施設から溢れてくる雰囲気がもうとにかく良かった。

 

施設全体を覆うあたたかさ。

入口に到着した時の第一印象は「地方の観光地にあるなんとか博物館」。歴史を感じさせる入口にどことなく哀愁を感じる。
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園内に入っての印象も清潔ではあるが全体的に古びているということ。目玉である「放し飼い広場」にあるリスの巣箱やエサやりのときに使う手袋等がどれもこれも手作り感満載でオシャレさとは無縁の世界。しかしどのスタッフも声掛けがとても絶妙かつ心がこもっていて居心地が良いことに気が付く。

ホームページの「園の紹介」によると町田リス園開園のもともとのきっかけは「障がいのある子供たちに働く場を・・という親御さん達の切実な願い」とのこと。当たり前のようにたくさんのスタッフが働いており、どの方も優しく心のこもった応対をしてくれる。何か特別な接客ではないんだけど心に残る接客。そして障がいのある方がたくさん働いているということはスタッフの目が行き届いているということなのだろう、ちょっとでも困ったことがあるとすぐにスタッフが声掛けをしてくれる。それも「お客様!」という慇懃な接客ではなく、かといって横柄でもない。近所のおじさん、おばさんのような感じで愛情がにじみ出ている雰囲気。もちろん言葉遣いは丁寧だしズケズケくるようなことはない。子ども達が困っている雰囲気を出しているとあっという間にスタッフがやってきていた。そんな様子を見ているだけでも温かい気持ちになってくる。

 

エサやりがとても楽しい。

このリス園の目玉はリスへのエサやり体験。

「放し飼い広場」は外周200mの広場に約200匹のタイワンリスが放し飼いにされています。ひまわりの種をリスに与えることができます!
エサはひまわりの種一袋100円です。

(町田リス園のホームページより)

広場に入るとそこかしこをリスが走り回っている。
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寒空の中元気いっぱいなリス達。用意されている手袋を装着して恐る恐るひまわりを乗せると美味しそうに食べてくれた。
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最初はビクビクしていた息子達だがちゃんと手袋をして、むやみやたらに刺激しなければ安全でかわいいということがわかってくる。ようやくエサやりを楽しみ始める。私も最初は恐る恐るだったが手の上にちょこんと乗って食べてくれるのを見ているうちに楽しくなってきた。子ども達は飽きることなくエサやりに夢中。エサを食べてもらって満面の笑み。
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広場内にあるリスのお家や遊び場がいかにもな手作り感満載でニコニコしてしまう。どことなくぶっきちょなものも多く何とも言えない味がある。エサやりで使用する子ども用の手袋も手作りと思われるミトンだし。 だからか柄はバラバラなんだけれどもこれまた味がある。ただただ優しさであふれている世界。

 

ハードよりもソフトが大切だと学ぶ。

園内にはリス以外にウサギやモルモットもいる。閉園近くなってきたので広場を出て帰ろうとすると施設のお兄さんが「これからモルモットの大行進が始まりますよ~」と呼び掛けていた。

「モルモットの大行進?レミングス?」と懐かしいゲームを思い出す私。ナツオ@小1はモルモットと大行進が結びつかないようでとても興味深々。せっかくなので見学してみることに。

なんてことはない。大行進に偽りなしだし、とてもかわいかったので大満足しているのだが、要は「ふれあい用の見学施設」から「就寝用(夜間用)のケージ」に戻らせるだけ。ケージはごくごく普通のモルモット用のかご。装飾も何もなく本当にただのかご。それが通路に4、5個設置され、スタッフに誘導されながら中に用意されているキャベツ等のエサめがけてモルモットが移動していく。

なんてことはないんだけど、この仕組みに感動してしまった。モルモットをケージに移動させるというただの閉園作業をショー形式にすることで来園者を楽しませている。BGMは今時懐かしいラジカセだし、スタッフのお兄さんの進行トークもどこかのんびりしているし。これまた「お客様!」って感じじゃないんだけど優しがあふれている。「はい、ね。モルモットは大きな音を聞くとびっくりすると逆走しちゃうから拍手をしてほしいんだけど拍手は我慢してね」とか「ケージに近づきすぎるとモルモットが怖くて入れなくなってしまうからケージには近づかないでね。」とゆるい感じで注意を促す。上からでも下からでもない独特の言い回しでストンと響いてくる。

実際モルモットが大行進して行く様はとてもかわいらしく見ているだけで笑顔になってしまう。それに加えてこの工夫された自然体の演出にニヤニヤが止まらない。見せ方の工夫に感心してしまう。ハードよりもソフトの方が大切だと実感。お金をかけなくてもいくらでもおもてなしはできるんだと教えてくれた。

 

おわりに。

町田リス園はとても満足度が高かった。リスのかわいらしさはもちろんだが、工夫された園内やスタッフの方々のおもてなしがとても伝わってくる。交通の便が良いわけでもないのに混雑していたのにも納得。お金がなければ頭を使えばいい、気持ちをこめればちゃんと伝わる。正月早々楽しい時間を過ごせた。暖かくなってきたら近くにある公園も目的地にいれてまたのんびりと遊びに行きたい。

閉園近くなるとリスもお腹いっぱいになるのだろう。エサを全然食べてくれなくなってしまう。エサを出しても素通りされてしまうこともしばしば。エサやりを楽しむならば早めの時間が良いと思います。