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月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

人事面談にて新しいリーダー像を求められる。

はじめに。

当社では毎年この時期に年に一度の人事面談が行われる。事前に提出した自身のキャリアビジョンを記入したシートと事前に提示された求められる業務、役割が記されたシートを基にして所属長又は人事部門長と面談を行い、それが賞与及び昇格や降格に反映されていく。

上司との関係性にもよるが、良かった点や気をつけるべき点を指摘していただいたり、職場の問題点や改善点についてざっくばらんと話すことができるので緊張はするものの楽しかったりする。

仕事と育児について考える。

私にとっては楽しい場でもあるものの、会社としては年に一度のオフィシャルな場なのでこの時期はちょっとだけピリッとしてくる。上司だけでなく他部署の上司から廊下等でアドバイスをもらったり、キャリアについて質問を受けることもある。FA制度がある会社ではないがイメージとしては、プロ野球のFA交渉期間のようなものだろうか。因果関係はわからないが何気ない会話がきっかけでひっぱられることもないわけではない。

そんな中でよく聞かれるのが「2人目の余裕もでてきたし、そろそろ上を目指さないのか?」という質問。

同期や後輩が出世し始めていることもあり、気にかけてくれるのはありがたい。だが、2人目の余裕はあるもののレンタはまだ1歳半。まだまだ呼び出し真っ盛りな時期。年中無休で発熱する子型発電機である。

私の育休生活や呼び出し生活、妻がバリキャリであることも全て知った上での発言なので重みはあるし、悪気はない。だがしかし、

「もう少し仕事中心にしてくれればあそこの部署のあのポジションに異動させられるんだけど…」

「会社を最優先してくれるのならば●●が通っているMBAコースに推薦したんだけど…」

と後だしジャンケンのように言われたりするとちょっと考えてしまう。実際はともかく、高評価の為には表面上会社最優先と宣言しなくてはならないらしい。

そんななかいつも楽しく読ませていただいている、えこ (id:Alstroemeria) さんのブログで共感しまくる記事が。

alstroemeria.hatenadiary.jp

そうそうそうだよな!という共感と小学生になるとそんなことが!という恐怖感を味わいながら読み進める。やはりしばらくは育児優先かなとの思いが固まりキャリアシートには「下の子どもが小学生になるまでは定期的なお迎えや急な呼び出し、病気介護のリスクが常にあるので仕事優先とすることはできません。」といった旨を記入。敵前逃亡な気がしないでもないがやむを得まい。事実は事実なわけだし。ベビーシッター等をフル活用してまでのキャリアアップは望んでいない。そもそも子どもと一緒に過ごせる時間は限られているわけだし。

予想外の高評価と新しいリーダー像。

そんなキャリアシートを提出した上での人事面談。繁忙期以外は子ども優先でサッサと定時で帰るし、有給使って子どもと出かけたり柔術楽しんだりしているのである程度はもっと頑張れ的な厳しいこと言われるかなと覚悟していた。私は常に時間に追われているので、ダラダラしがちな後輩には厳しめに指導していることもあるし。

そう思っていたらびっくりするほどの高評価をいただき思わず声に出してしまった。

「これ誰かと間違えていませんか?」

所詮は小心者の私。想定外なことには対応できずにフリーズしてしまう。

評価ポイントを説明していただいたがやはり時代なのね。モーレツからビューティフルへってこういうことなのか。

評価ポイントを列挙すると…

・メリハリある働き方が部下の刺激になっている(さっさと帰りたいだけ、有給取得しているだけ)

・率先して業務改革に取り組んでいる(いつ呼び出しがあるかわからないから生産性を上げざるをえない)

・通常業務に加えて、不在になっている上席の代理を無難にこなしている(責任は取らずに上席の仕事をやらせてもらっているだけ)

・ガツガツもせずゴマスリもなく泰然としている(バリキャリ妻のおかげで心に余裕があるだけ)

 

そう。ガツガツポイント以外は世間一般の働くママさんならば誰もがやっていること。別に珍しいことでもない。世間一般の夫婦間の役割の比重がちょっと逆転しているだけ。平成も終わりそうなわけだし、こういったことがマイナスではなくプラスの評価になる時代なのか。

ガツガツに対する評価は完全に人によると思う。実際、もっとガツガツやってくれと言われることも多々ある。まさかこれが評価の対象となるなんて。ただ、上長の考えによると、「妻がバリキャリ→生活がそんなにかかっていない→ガツガツやゴマスリしてまで出世する必要がない→不正をしてまで自分の評価をあげるリスクが少ない」とのこと。コンプライアンス社会万歳である。と、ともに逆を返せば出世競争の厳しさや闇を感じた。人事部は見ているのね。

 

キャリアに関してはキャリアシートに記入した通りのことを述べる。すると逆提案。

「今のままの価値観で新しいリーダー像を創ってくれないか」

と言われる。

働き方改革のおかげで当社も残業時間は減少し、有給も取得しやすくなってきている。ただしその代わりに管理職がひたすら働くという状況が続いている。部署によっては管理職になったら休めない、ひたすら残業というイメージができつつある。労働基準法の範囲内でリゲインがまだ生きているのである。当然ながらそんな生活誰も望んでいない。そんなわけで、繁忙期以外は定時で帰り、有給を積極的に取得するような上司を目指してくれないかと話される。

会社も本気だ。予想外の展開だが、いつまでも単細胞ダンシなワタシ。

「新しい」「初めて」「前人未到」とか言われたらやる気アップしちゃうでしょ。

当社でも昨今のニュースのように管理職を目指さない若手社員がジワジワと増えているらしい。ひたすら働く、休めないというイメージが先行しすぎているようで…。会社としてもワークライフバランスに本気になってきているよう。

おわりに。

予想外の高評価に戸惑いつつも期待先行な部分は大きい。期待を裏切らないようにますます頑張っていかないと。そして後輩達の為という大義名分をいただいたので休む時には積極的に休んでいかないと。

ここまでまとめてハタと気がつく。全ては会社の思惑通りだったのではと。上席は最年少で役員となった人。仕事も何も完璧な人。私を手のひらで転がすなんて他愛もないことだろう。それはそれで結果オーライ。単純な私は実際にモチベーションがあがっているわけだし。北風よりも太陽が増えていけば世界は温かくなるはず。会社道は奥が深い。