同僚に誘われて他部署のバーベキューに参加しにお出かけしてきた。
オフィシャルなバーベキューではなく、有志による懇親会バーベキュー。
しかし、食べるの大好き、集まるの大好きな会社ということもあり、主催部署以外にも続々と人が集まり、総勢60名、子ども10名という大バーベキュー大会だった。
私も前の部署の時には担当役員がバーベキュー好きだったこともあり、年に一度は幹事として行っていた。この時は役員を喜ばせる為に人数のノルマがあり、マルチ商法ばりに同僚、後輩に勧誘の電話をかけていたもの。それくらい、部署に関係なくバーベキューに関しては熱いのが社風。
今回はナツオと2人でお出かけ気分で参加してきたが、もう想像以上に凄すぎてただただ驚いた。
会社のバーベキューと言えば思い描くのは、ふだんはどんくさい先輩が火起こしの達人だったり、ガミガミ厳しい上司がプロ顔負けの料理上手といった意外な一面を見せてくれるというもの。
しかし、我が社のは違う。
プロ顔負けではなく、プロの料理が出てくる。レストラン事業を全国展開していることもあり、調理人も大勢いる。料理好き、お酒好きな人も多く、上の方々のつながりで調理人が多数参加してくれた。
そんなわけで、我々がいただいたメニューは当然ながらバーベキューのレベルを凌駕している。まるでアウトドア専門のレストランのよう。
オリーブオイルたっぷりのアヒージョ。
鴨のロースト。
写真撮る間もなく瞬殺。
パエリア。というか、本格的なパスタ使用なのでフィデゥア。
スズキの岩塩焼き。
ハンマーで割るのが楽しく大盛り上がり。
アルミトレーで挟んでで何を蒸しているのかと思ったら岩塩で豪快にスズキを蒸していました。割った後は特製ソースと黒胡椒で更に美味しく。
桜エビのパスタ
こちらも写真撮る間もなく瞬殺。子どもにも大人気。
デザートはフレンチトースト!
しかもアイス付き!
炭火でフレンチトーストつくるなんて初めて見た。余ったフランスパンを使ってあっという間につくってくれた。
次々と出てくる料理にとにかくびっくり 。もちろん、バーベキューらしくお肉やソーセージも出てくる。
贅沢極まりなさすぎるバーベキュー。
味はもちろんだが、プロの手さばきは見ていて美しく楽しい。
ひらすら食べているナツオのところにやってきた事業部長が、
「どうだ、ぼく、美味しいだろ。」
と問いかけると、
「うん。なんかバーベキューじゃなくてホテルにきたみたい。」
と親もびっくりの百点満点の回答。
「そうか、ホテルか~。ガハハ。」
と上機嫌で頭をなでる事業部長。
「子どもはまずは愛嬌」を信条に教育してきたが、見事に実践で活用された。
もちろん、バーベキューといえば昼から飲むお酒も大事。当然ながらお酒も凄かった。
缶ビールに飽きたのでチューハイをもらいに飲み物コーナーに行くと、そこにはバーテンダーが!氷結飲むつもりが、立派なカクテルが出てくる。
どんな感じで?ベースは?アルコールの強さは?
と質問を受け、「お肉に合う感じでスッキリとでもガツンとくるような炭酸入りのお酒をお願いします。」と答えると、これまたきれいな手さばきでカクテルを作ってくれる。
デザート用の果物をサッと切ってのフレッシュフルーツのカクテルやピールを効かせたカクテル。
さらにはカクテルの帝王マティーニまで。
ここぞとばかりにたくさん飲んでしまった。モスコミュールやジントニックならまだしも、まさかマティーニがバーベキューで飲めるなんて。
カクテルに使うリキュールだけでなく、ワインに日本酒に焼酎にと、酒好きが自慢の一品を持ってくる。
惜しげもなく出てくるお酒の競演。それぞれが楽しく自慢の一品のうんちくを語っている。
子どもの面倒はたくさんいる若いもんが見てくれるので安心して飲み食いできる。
ここは天国か?
いや、もうここを天国にしてくれ。
大好きなブロガーさんのひとりが、
「バーベキューパーティーから読み取る仕事の効率性」
という記事を書いておられ、とても共感しながら読んだばかりだったので、改めて我が社はどうだろうかと楽しみにしながらの参加だった。バーベキューと鍋に人間性が出るのが持論なので、ついつい見てしまう。
結果、自社自賛で実に気持ち悪いがただ最高なだけだった。
思うに、
・他部署の人が中心なのでゲスト扱いで気楽
・入社して14年目と中堅なので人間関係も気楽
・子連れなのでとりあえずチヤホヤしてくれて気楽
なだけかもしれない。
自部署だったら忙しいし、子どもがいなかったら手持ぶさたになって動き回っているかもしれない。
ただ、部署の懇親会とは言え、その部署の半分も来ておらず、あくまでも有志参加。つまり、強制ではなくて好きな人の集まりというのが大きいのだろう。だから、みんながみんな、それぞれの役割を自然と行っている。
料理を作る人、子どもの相手をする人、準備をする人、写真撮影をする人などなど。
圧巻だったのは、片付けの時間。事業部長や本部長といった偉い人自ら率先して生ごみ集めており、10分足らずで全てが終了。座ってぐだぐだしている人は皆無。この様子には新入社員が驚いていた。
繁忙期が続いていたので「クソな会社め!」とイライラしながら残業していたが、なんだ良い会社じゃないか。
ちょっとだけやる気が出てきた。
ナツオにはただ美味しい、楽しいだけではなく、お片づけの様子まで含めて記憶に残して行って欲しい。このみんなでやるお片づけこそがバーベキューの凄いところなんだと。
ただし、このバーベキューが基準になってしまうとそれはそれで困る。当たり前のように食べていたが、パエリアやパスタが普通なんじゃない、粉っぽいソース焼きそばが普通なんだ。