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月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

【RWC2019】最高の異文化体験!チャンスがあるならば是非スタジアムに行ってほしい。

はじめに。

行ってきましたラグビーワールドカップ!
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ひたすら楽しかった。今回の観戦目的はワールドカップの雰囲気を体感することだったが十分に目的は達成した。「一生に一度」に全くの偽りなし。 そこには唯一無二の世界が広がっていた。www.iqo720.tokyo

観戦を通して久々に人生観が変わるようなカルチャーショックを受けた。ラグビーのルールなんてわからなくてもいいからチャンスと興味があるならば是非スタジアム観戦してほしい。海外旅行よりも安く気軽に海外文化が味わえる。ナツオ@小1にこの空間を味あわせることができて本当に良かった。2万円でこれだけ楽しめ、この先の人生にもポジティブな影響を与えると考えたら安すぎでしょ。

 

車内に響く歌声と大合唱、向かう電車の中から既に異文化。

観戦した会場は東京スタジアム。新宿で京王線に乗り換えて飛田給駅に向かう。ラグビーワールドカップに合わせて臨時特急が運行されていたので新宿から乗り換えなしで飛田給駅へ行けた。電車出発時刻の15分前にして車内は既に満員。見た感じ乗客の割合は日本人と外国人が半分半分か。通痛電車ばりの混雑具合に驚くナツオ。「おとうさんは毎日これくらいの電車に乗っているんだぞ。えっへん。」と言うと素直に感動していた。とにかくぎゅうぎゅうの車内で耐えながら向かうは飛田給駅。その途中で事件は起きた。

途中駅の調布で数人が降り、数十人のフランス代表スタイルの外国人が大量に乗ってくる。しかも何人かはビール片手。車内の外国人比率は7割まで高まる。乗ってきた人達は既に盛り上がっているのだろう。電車でも楽しそう。すると誰かがフランス国歌?を唐突に歌いだす。それを合図に車内のあちこちで外国人が歌いはじめやがて大合唱に。5分間近く続く大熱唱。外国人同士で非常に盛り上がっている。車内はすっかりOneteam。まさか日本の電車内で大合唱を聞く日がくるなんて。明らかに戸惑う日本人。スマホで動画撮影している人もちらほら。なんとも言えない異様な光景を私は楽しんでいた。息子は屈強な外国人の響き渡るというよりも鳴り響くような野太い歌声にびびっていた。向かう電車の中から既に異文化。いいぞいいぞ。連れてきて良かった。

 

駅に到着したらそこはもう外国。

新宿から20分弱で飛田給駅に到着。ここは秩序ある日本。押すこともなく慌てることもなくみんなゆっくりと下車していく。しかし駅を降りたらもうそこは外国だった。大げさかもしれないが一瞬目を疑う。ドイツのバイエルンで体験した光景が蘇る。駅前の広場にはフランスのユニフォームやアルゼンチンのユニフォームを着た外国人があふれている。そしてやっぱりみんなビール片手に歌っている。こっちでアルゼンチン国歌、あっちでフランス国歌。とにかく騒がしい。スタジアム行く気ないのか?と心配してしまうほど。騒がしいとは言っても紳士のスポーツを愛するみなさん。攻撃的な空気はいっさいなし。互いに歌いあって盛り上がっているし、そこかしこでフランス人とアルゼンチン人が握手している。これぞ平和の祭典。そんな外国人の盛り上がりに交ざって一緒に記念撮影している日本人もちらほら。なんとも言えない楽しい雰囲気。


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右側の写真のような巨大なアヒルや牛の着ぐるみ?で盛り上がっている集団も多数いた。駅から出てきた瞬間は本当にヨーロッパの広場に来たかのよう。

そしてスタジアムまでの道中もひたすら飲んで騒いでいる外国人。ニュースで「ラグビーワールドカップの観戦客はとにかくビールを飲む。」と聞いていたが実際に目の当りにすると驚く。息を吸うように常にビールを飲んでいる。そんなわけだから駅からスタジアムまでの道中も賑やか。サザエさんのエンディングかのごとく、フランス国旗、アルゼンチン国旗を掲げて歌いながら行進。なんかね。もうそれを見ているだけで十分楽しい。なんて平和なんだろう。国旗を掲げ、国歌を歌いながらビール片手にスタジアムへ向かっていく小集団がたくさん。こんな光景を見られただけで本当に来て良かった。フランス人もアルゼンチン人も日本人も関係なくそこかしこでハイタッチしている。我ら地球人。ピリピリした空気は全くなし。ラグビーワールドカップ、最高かよ。

 

スタジアムはただただひたすら楽しい。

道中でさえこのような感じだからスタジアムの様子は言わずもがな。スタジアム周辺は日本代表ユニフォーム、フランス代表ユニフォーム、アルゼンチン代表ユニフォームのファンが入り混じってとてもカラフル。ワールドカップらしく各国の取材陣も多数みかけた。日本のアナウンサーとはまた違った雰囲気のアナウンサーにちょっとときめいたりして。

観衆は44,004人とスタジアム内に人がぎっしり。試合開始前の練習中から当然のごとく大盛り上がり。もう何度も記述している通り、スタジアム内でもみんなやたらとビール飲んで歌っている。疲れないのかね。スタジアム内を更に盛り上げようとウェーブが起こりみんな仲良くウェーブ。とにかく楽しい。

観客席はまさにノーサイドのラグビースタイル。私の前1列が日本人でその前5列がフランス人一向。私の左と後ろ3列はアルゼンチン人一向と周囲だけでも混沌としている。見回すとそこかしこにフランスの集団とアルゼンチンの集団が入り乱れている。


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私の前は熱狂的なフランス応援団らしく練習中からやたらと立ち上がってはタオルを振り回し、旗をはためかせ、そしてやっぱり歌っている。フランス人が歌いだすと負けじとアルゼンチン人が歌い返す。これの繰り返し。嗚呼楽しや。ただ、前のフランス人がいちいち立ち上がるのでちょっと見づらいのがつらかった。

試合は逆転につぐ逆転で見ごたえがあった。それぞれのチームが得点するたびに各国の応援団が盛り上がる。通路を経て両国の応援団が隣合うところもあったが険悪な雰囲気は一切なかった。ブーイングには笑顔で返すしアルゼンチンの得点直後にテレビカメラが歓喜の応援団を映し出すとなぜかそこに国旗を持って映り込もうとするフランス人。コントみたい。両国にとってはまだ開幕戦だからか終始和やかな雰囲気。通路でのすれちがいざまに、売店での行列中にとフランス人とアルゼンチン人が握手している光景にもよく出くわした。試合後ももちろん荒れた様子はなし。危険な思いも怖い思いも全く感じることなく最後まで笑顔でスタジアムを出た。

最初は会場の雰囲気に萎縮していた息子だったがすぐに慣れて一緒にウェーブをしていた。メッシのユニフォームのおかげで「ヘイ、リトルメッシ!」なんて声をかけられることも何度かありそのたびにシャイボーイの日本人らしくはにかんでいた。 東京の片隅でたっぷりと異文化交流をしてきたナツオだった。

 

これから観戦予定の方へのご参考。

私が観戦したのは東京スタジアムでのフランス対アルゼンチン戦のみ。サンプルは一つだし、あくまでも私の実体験のみなのでお約束できるものではないが少しでも参考になればと思い僭越ながらアドバイスを。

手荷物検査は厳格だけどテンポ良い。

公式サイトでは手荷物検査やボディチェックで60分以上かかる可能性があると案内されていたが開始40分前に入場した私の経験は待ち時間なしであっという間。スタッフがテキパキ案内してくれるのでテンポ良く進んでいた。ただし手荷物検査は厳格。東京ドームでの野球観戦のイメージだと大けがする。トートバックの大きなかばん部分はもちろん、左右にあるポケットの中まで手を入れてチェックされた。水筒は持参OKだが検査員の目の前で一口飲まなくてはいけない。子連れだったからゆるいかなと思っていたらそんなことはなかった。尚、水筒以外の缶やペットボトルは持ち込み不可。入口前でスタッフが注意喚起し、その場で飲み干すか廃棄しなくてはならない。缶ビール持参の外国人達は一瞬で飲み干していた。入口前で休憩しながらその様子を眺めていたが特に混乱はなく和やかな雰囲気だった。

 

対戦国のシャツやユニフォームを着ると楽しい。

観戦カードはフランス対アルゼンチン。気分を盛り上げる為に私はフランス代表の応援Tシャツを着用し、息子はサッカーアルゼンチン代表、メッシのユニフォームを着用しての応援観戦。 

 

これが大正解だった。スタジアムはもちろん、駅や道中でやたらと外国人に声をかけられる。私に対しては「レ・ブルー(フランス代表の愛称)」「レ・ブルー」と呼ばれ、息子は「ヘイ、メッシ!」と声をかけられていた。もうみんなどこでも缶ビール片手だからご機嫌。息子は大柄の外国人に呼び止められていちいち驚いていたがいい経験になった。親子でそれぞれのチームの応援シャツで大正解。友好のアピールにもなるし、どっちが勝っても負けても大丈夫。応援スタイルはメッセージだと実感。日本代表のシャツを着てもいいし、特定の応援チームスタイルでがっつりと決めるのかっこいい。気分もあがるし会話のきっかけにもなる。


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試合後は混雑するものの意外とスムーズ。

4万人以上もの観衆が一斉に帰るわけだから当然ながら帰りは行き以上に混雑。ただし立ち止まるほどではなくゆっくりゆっくりと進んでいく。渋谷ではないのでバカ騒ぎしている人はいない。みんな満足感に浸っている。いたるところに警察官、ボランティアスタッフがいるので駅までの道中は混乱もなし。駅が空くのを待つために途中のレストランや居酒屋で夕食をとろうかと思ったがどこも混んでいてしばらく待たなければダメそうだった。

飛田給駅はエスカレーター側は大混雑だったが反対側の階段は比較的スムーズに進めた。駅のホームは混雑するも一番前まで突き進めばスペースはある。電車到着時に乗り切れるかの不安はあったがたまたまなのか八王子方面からの電車はガラガラ。余裕で乗車できたし座ることもできた。ただしこれから秋の行楽シーズン。高尾山帰りの登山客とバッティングするとカオスになりそうなのでご注意。乗車してしまえば20分弱で新宿に到着。東京スタジアムの席を立ってから新宿まで約1時間だった。

 

おわりに。

ほんの数時間だけだったが海外旅行気分を味わえた。久々に感じた異文化感。ひたすら楽しかった。ただ、海外ラグビー通の友人に話を聞くとフランスもアルゼンチンもどちらのサポーターももともと明るく楽しい雰囲気とのこと。友人曰く初めての海外ラグビー観戦にはもってこいのカードだったよう。だから全ての会場で必ずしもこのようなポジティブ体験ができるかはわからない。たまたま恵まれていただけの可能性はある。席もちょうどフランスとアルゼンチンの応援団に挟まれるという幸運もあったが、とにもかくにもラグビーワールドカップは最高でした!海外旅行だと思えば2万円なんて安い安い。

ありがとうございます。ボランティアスタッフのみなさん。

今回のワールドカップ観戦をここまで楽しめたのは駅からスタジアム内までとにかくたくさんのボランティアスタッフのみなさんのおかげ。ナツオが通るたびに腰をかがめてハイタッチをしてくれた。「楽しんできてね!」「観戦ありがとう!」と必ず一言添えて。外国人に対しては観戦スタイルで判断して「Merci」と「Gracias」を使い分けて笑顔で挨拶していた。スタッフはいたるところに配置されていたので安心できる。私はせっかくの機会なので駅前広場やスタジアム内で写真撮影をお願いしてきた。本当に感謝しかない。ありがとう。最高のおもてなしでした。

 

全身全霊でワールドカップを楽しむ姿に深い感銘を受けた。

今回の一番のカルチャーショックは外国人ファンの全身全霊でラグビーワールドカップを楽しもうという姿。渡航費を考えればかなりの額となるので今回の来日の為に必死で貯金をしてきた人も多いはず。せっかく来たことだしとにかく全身全霊で楽しもうという姿が印象的だった。常にビールを片手に歌を歌う。得点したら容赦なく喜び、失点したらとことん落ち込む。見ていて気持ちいい。試合中にスタジアム内の大型ビジョンに映るとノリノリで踊る人ばかり。そして映り込もうとアピールする人も大勢いる。「メジャーリーグ中継でよく見かけるやつだ。」なんて思いながら見ていた。どちらかというと私のスポーツ観戦スタイルはゲームに集中して淡々と見る方。友人とプロ野球観戦に行ってもイヤホンでラジオ中継を聞きながら見ていたりするほど。そんなスタイルでいたから外国人の観戦スタイルがとても衝撃的だった。だって電車の中からすでにご機嫌でスタジアムまでの道中も飲めや歌えや。本当になんだこれ?の連続。価値観が一気にひっくり返ってしまった。大騒ぎでの観戦とじっくり観戦のどちらのスタイルに良いも悪いもない。ただ新しい価値観にとまどっているだけ。でも人が楽しんでいる様子は見ていてとても楽しい。ポジティブな空気は広く伝染していく。これからは楽しむ時は周りの目など気にせず、むしろ周りを巻き込むくらいの気持ちで楽しんでいこう。

ラグビーワールドカップはひたすら最高でした。ラグビーのルールはわからなくても問題なし。チャンスがあるならば是非スタジアムへ!スタジアムに行けないならばファンゾーンへ!それも難しいようならばHUBなどのパブへ!きっと楽しい異文化体験が待っているはず。