埼玉西武ライオンズとは縁もゆかりもない私だが、パパ友に誘われて西武ドームへお出かけしてきた。
松坂世代の私はかっとばせ!キヨハラくん世代でもある。
あの時の西武は強かった。
秋山がいて、清原がいて、デストラーデがいて、AKD以外にも辻だ、石毛だ、平野だ、工藤だ、潮崎だ、郭泰源だ…と西武ファンならずともポンポンと選手名が出てくる。
しかし、当時の私は阿波野、野茂、大石、ブライアントが好きだったので近鉄バッファローズのファンであった。
今回はナツオ@5歳とお出かけ。
東京ドームや神宮球場に野球を観に連れて行った事はあるが、大学野球だったり、社会人野球だったりでプロ野球は初観戦となる。
どうしても子連れとなると周りを気にしてしまう。
比較的席に余裕がある大学野球、社会人野球ならば安心だった。
優勝争いからは脱落したもののまだプレーオフ争いに燃えているライオンズ。
満席御礼が予想されたが、お友だちと一緒ならばなんとかなるかなと思い、お誘いに乗ることに。
実際に3万人オーバーの超満員であった。
西武ドームは初めての私。
とりあえず驚いたのはアクセスの悪さ。
池袋から40分くらいだからまずまずかな思っていたが、球場へと向かう列車の本数は少ないのね。
そもそも球場は主要路線からは外れていることすら知らなかった。
今回は子連れだったので落ち着いていくことを最優先して池袋からの直通便に乗車。
試合当日だから本数が多めかと思いきや、ナツオのトイレの為に一本逃したら30分弱待つことに。
なんだかカルチャーショック。
東京ドームや神宮球場や横浜スタジアムの印象が強いのでこのアクセスの悪さにはちょっと驚いてしまった。
が、しかし、駅を降りればそこはボールパークが待っていた!
会場に到着したのはプレーボールよりも2時間早い11時。
当日は沖縄フェアということでオリオンビールのビアガーデンやミュージシャンによる演奏が行われていた。
駅から球場までのほんのわずかな距離にぎっしりと屋台、しかも美味しそうな、が並び奥はキッズコーナーとなっている。
なんだこの雰囲気。
まるでお祭りみたい!
人、人、人も凄いがこのお祭りみたいな雰囲気が最高に楽しい。
最近よく耳にする「ボールパーク」構想。いまいち理解できなかったが西武ドームに来てすとんと落ちた。
こういうことか。野球場に来るだけでテンションがあがりとりあえず楽しくなる。
球場外でこんなにも遊べるとは。
場所や広さの制約があるからしかたがないが、東京ドームや神宮球場や横浜スタジアムでは味わったことのないテンション。
なるほど、こりゃ子どもも楽しめる。
ナツオ達は真っ先にキッズパークへ。
ふわふわドームやストラックアウト、ティーバッティングが楽しめる。
しかも、無料で!
子連れはそこまで多くないのか、10分も並べばすぐに遊べる。
そして、12時~13時限定であったが、隣接している第二球場を開放してくれていた。
野球場、しかも天然芝の中を思いっきり走り回れる。
この非日常感。
しっかりと整備されているのでとても気持ちがよい。
本来はキャッチボールの為の解放なのだが、ナツオは早々とキャッチボールに飽きてしまい(グローブがうまく使えないので)、ひたすら外野を走り回る。
真っ青な空と芝の緑の中を猛然とダッシュするナツオ。
さぞかし気持ちがいいことだろう。
もう試合開始前から充分に楽しんでいる我々。
水筒も空になるくらいにぐったりである。
ここでようやく試合開始。
炎獅子ユニフォームで真っ赤なライオンズを応援する。
昼食は球場内で購入して食べたのだが、野球場にしては良心的な値段であった。
(生ビール 700円、大きなエビカツバーガー 800円、ロコモコ丼 800円、ヘルメットボックス入りのポテト 800円)
しかし、この日の試合。
野球ファンにはたまらないが、子連れにもたまらない長時間の乱打戦。
延長10回までもつれこむ、4時間24分の大熱戦。
13対14でライオンズが勝利するも、なんだこの点数。
もはや野球ではないだろう。
熱戦は熱戦でいいのだが、当然ながら子どもは飽き飽きしてしまう。
しかしもうさすがはライオンズさん、子ども対策はばっちりすぎて文句はございません。
1時間500円と有料ではあるが立派なキッズスペースがある。
しかもドリンクも飲み放題。
500円の価値は充分にあると思わせてくれる内容で、とりあえず広い。
そして遊ぶエリアも工夫されておりとても充実している。
このサイバーホイールなんてなかなか楽しめないでしょ。
小さいお子さま連れでも安心!屋内あそび場「ライオンズキッズパーク」|埼玉西武ライオンズ
4時間半の大熱戦で試合は終了。
11時に会場に到着してこの時点で17時30分。
もういい時間である。
完全に一日仕事。
しかし、しかし、本日は試合終了後にグラウンドに降りられる日。
西武ドームのグラウンドに、プロ野球選手と同じ場所に立てるのである。
もうわらわらとグラウンドに降りて行く観客。
西武ファンにとっては当たり前かもしれないが、それ以外の人にとっては超非日常体験。
これにはナツオそっちのけで私がテンションMAXになってしまう。
だってプロの選手と同じ場所に立てるんだよ。
グラウンドの中をこれまた駆け回るナツオ。
お友達と柔術のスパーリングをしたり、側転をしたりして楽しんでいる。
私は私でとりあえず寝ころんでみる。
周りを見渡すと大の字になって寝ころんでいる大人がたくさん。
ドームのグラウンドで仰向けになってしばしのんびり。
なんて贅沢な時間だろう。
なるほど、こりゃ大人も楽しめる。
帰宅してナツオが妻に一日を報告すると、悲しいかな、野球のことはあまり記憶になし。
ただ、野球場でひたすら走り回ったりして遊んだことを嬉々として話している。
野球はともかく野球場はとびっきり楽しい場所であると頭に刷り込まれたみたい。
こういった地道な取り組みが野球人口の拡大やプロ野球ファンの拡大につながっていくんだろう。
会社の仕事でCSRの推進にがっつりと取り組んでいたことがあるだけにこういった地道な活動の大変さが少しは理解できる。
埼玉西武ライオンズの取り組みには頭が下がる思い。
神奈川県出身なので横浜ベイファンであることは譲れないけれど、これだけ優しくされたら、パリーグに関しては親子ともどもライオンズファンになってしまいそうである。