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月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

発表会で堂々とスイミーを演じる息子に感動する。

先週に行われたナツオ@5歳の保育園の発表会。今年は名作スイミーだった。スイミー!なんてなつかしい響きなんだろう。小学校の教科書で習ったスイミー。あのスイミーに30年ぶりに会えるなんて。教科書の作品はなぜか頭から離れない。スイミーしかり、太郎こおろぎしかり、スーホしかり、そしてちいちゃんしかり。教科書は偉大だ。

 

そんなスイミーに久々に触れられるのを楽しみにしていた。しかもナツオが演じるのは主役のスイミー。主役とは無縁の我が夫婦。本人から言われても信じられない。スイミーという名のワカメかコンブじゃないのかと半信半疑。しかしやっぱり事実みたいで、送迎時に他のパパママに会うたびに「ナツオくんがスイミーなんですってね。楽しみですね。」と言われる。どの子もどの子も発表会を楽しみにしていて、親に逐一報告しているよう。

 

これで息子が虚言癖ではないことはわかった。ナツオはスイミーを演じるのがとても楽しみなのだろう。一週間前になると毎朝カウントダウンが始まった。朝の挨拶が「おはよう。発表会まであと○日だよ。」と毎朝教えてくれる。恥ずかしがり屋だし、緊張しいなので文化祭含めて発表会等が嫌いだった私。楽しみにするという感覚が不思議。ましてや親に「楽しみにしていて。絶対に来てね。」なんて言ったことなどない。

私の方が不安になって、ナツオの練習につき合おうかとするのだが、「本番のお楽しみだから。」と言うのみで家ではいっさい練習せず。親心で少しでも不安要素を排除してあげようとしたのだが現代っ子には不要らしい。結局一度もセリフ合わせも練習もすることなく本番を迎えた。

 

さすがは保育園。発表会といえども、演劇と言えども家庭での特別な衣装の用意はなし。ありがたい。スイミー役は黒っぽい服で、クラゲ役は白っぽい服で、と「っぽい服」を着てくるだけ。本番ではみんなっぽい服と先生お手製のゴミ袋を利用した簡易的な衣装で登場。セットは黒板に貼った模造紙のみ。それで十分。名門幼稚園の衣装にも舞台にも負けていないはず。保護者にも先生にも、地球にだって優しい。

 

今年の発表会はきちんとした劇になっていて驚いた。どの子もセリフを忘れることなくにゃんと大きな声で演じている。モジモジするようなこともなく堂々と。ほとんどの子ども達をゼロ歳、1歳から見ているのでその成長っぷりに感激。他の子どもを見て我が子の成長を感じる。あの○○くんが、□□ちゃんが…ただただ感動。そしてナツオは堂々とスイミーを演じきる。いやはや息子も成長したものだ。スイミーいちの決めゼリフ、「そうだ!」が出た瞬間なんて「みんないっしょに泳ぐんだ!」とコールアンドレスポンスしたくなるほど。親ばかとばか親のはざまでなんとかとどまったがじわじわと感動してしまった。子どもはどんどん成長していく。

 

発表会後の保護者会でスイミー役に決まったいきさつを聞いてまた驚いた。先生のスイミーやりたい人!の問いかけに即座に手を挙げたとのこと。我が子ながらその自信はどこから湧き出たのかわからない。その堂々とした挙手で即決したらしい。引っ込み思案な自分には考えられない。私だったら堂々と挙手して、ワカメか岩役がいいですと言っていたはず。いいなぁ。そんな自信に満ちた人生を歩んでみたかったなぁ。

 

子ども達の演劇後は親子で遊ぶ時間。先生のピアノに合わせて親子でリズム遊び。しかし我が保育園はただでは終わらない。ここぞとばかりに先生が親たちを辱めていく。「楽しそうにスキップしてください。」なんてかわいい方。なぜか「みんなでV字腹筋で美しく止まって。」とか後半はわけがわからなくなる。そして最後は「いもむし歩きからさなぎ、そして美しい蝶になってはばたいてくださ~い。」と無茶ぶり。まぁ楽しいからいいんだけど。しかし、ここでヘラヘラやるのは真剣に演じていたナツオに失礼。私の中の何かがカッと熱くなる。「俺は、俺はちょうになる!」となぜか叫びながら手のひらをひらひらさせつつ、ひざと腰を使って大きく羽ばたく。先生や子ども達に笑われながらもとにかくやりきった。「なっちゃんパパすごいけれど、あれは蝶じゃなくて白鳥だよね」なんて他のパパさんママさんの鋭い突っ込みを受けながら。

おかげで今年も最後はみんな笑顔で終了。ナツオが大うけしていたからいいんだ。残り一年の保育園生活も「真面目に不真面目」で楽しんでいこう。ナツオの成長に負けないように私も堂々と楽しんでいきたい。今からでも取り返せるはず。