せっかくの体育の日。
これは何かしらスポーツイベントに参加しなくてはと思い、
地域のスポーツフェスティバルに参加。
体育の日らしく体力測定コーナーがある。
何種目かあるうちの3種目に参加できるというもの。
ハンドボーラーだったイクオの選んだ種目は、
握力測定、幅跳び、50メートルダッシュ。
握力、幅跳びとナツオと一緒に楽しみ、
50メートルダッシュの会場へ。
直線トラックを走れる本格的なもの。
果たして36歳になった私はどれくらいで走れるのか。
自分との闘いが始まる。
かけっこ大好きのナツオは50メートルの直線コースに興奮。
ワクワクしながら順番を待ってる。
他の親子はやはりできた大人ばかり。
子どもに合わせてパパさん、ママさんが走ってる。
だが果たしてそれでいいのか?
そんなのに付き合わされているスタッフに対して失礼じゃないのか?
税金の無駄遣いじゃないのか?
俺は納税者として本気で走る!
とひとり気合いがみなぎる私。
ただたんにタイムが気になるだけ。
果たしてどれくらいで走れるものなのか。
ナツオなど無視して黙々とウォーミングアップ。
おそらく本気で走った瞬間にナツオはやる気をなくして、
早々とはしるのをやめるだろう。
だが10秒弱の出来事。
ナツオには我慢してもらおう。
なんて思っているうちにようやく出番。
ナツオと並んでスタートの姿勢。
そしてスタート。
ナツオなど一瞬で視界から消えるほどのロケットスタート。
疾風を感じながらダッシュダッシュダッシュ。
そしてスピードの向こう側に到達しようとしたときに、
突然足がからみだす。
上半身と下半身がかみ合わないかみ合わない。
?
?
?
なになにこの状況?
と思った瞬間に豪快に前周り。
あーっ!
という歓声が響く。
が、腐ってもハンドボーラー。
倒れ込みシュートはお手のもの。
前に転がりながらそのまま立ち上がって走りだす。
あーっ!が、おっー!に変わる。
恥ずかしさをごまかしながらそのままゴール。
息をきらしているとナツオもすぐにゴール!
ニコニコしているのでどうしたのか聞くと、
「おとうさん、ころんだね。おかしいね。
でもおかあさんには内緒にしてあげるよ」
と嬉しそうに報告。
ナツオが喜んでるから結果オーライとしよう。
スポーツイベントの参加賞として地域の銭湯券をもらう。
泥を落としたかったのでそのまま銭湯へ。
2016年の50メートルの記録は
ナツオ 4歳 14秒5
イクオ 36歳 8秒6
でした。