いつものように育児ひろばでのんびり読書していると、
突然の電話。
ちょっとだけ仕事で関わったことのある他事業所の偉い人から。
「育児生活はどう?がんばっている?時間があればそちらまで行くからお昼でもどう?」
突然の電話に驚きつつも、縦社会で生きてきたイクオ、目上の方のお誘いには二つ返事。
わざわざ起こしいただくことを恐縮しつつもお昼をご馳走になる。
この方は調理部門のマネージャーで、社内衛生委員会でご一緒したことがある程度。
部署も事業所も違うこともあり雑談したことがあるくらい。
そういえば、研修の帰りに育休宣言したなぁ、と思い出しながら待ち合わせ場所へ。
緊張しながら再会するもマネージャーは完全にオフモード。
ナツオを抱いてニコニコしてくれている。
「育児は大変でしょ?仕事の方が楽なんじゃない?
話し相手もいないから孤独だよね。」
と、なかなか理解されないことをずばっと言ってくれる。
この段階で既にうるっとしてしまう。
育児=かわいくて楽しいもの
と、思っている年配の男性が多いと実感していただけにちょっとびっくり。
孤独ってのはなかなか理解されない。
「子どもが小さい頃、家内がよく嘆いていてね。
話し相手がいない、いない、って。
その時は仕事も忙しくて相手もしてやれず、
ならば壁に向かって話せば!って言ってしまって。
あの時に言ってしまったことがずっと気になっていて。」
とポツンと語ってくれた。
すっと胸に染みてくる。
どうしてわざわざ来てくれたのか尋ねると、
昨日、今日のお子さんのお弁当用のハンバーグを作っていてふと思い出したらしい。
「そういえば、イクオが育休取っているらしいな。
育児に加えてご飯も作っているのかな。
育児は実は孤独だし大変だろうな。
明日は休みだし顔見に行ってみようかな」
と、突然思い立ったらしく、今日の午前中にイクオの職場に電話して携帯番号を聞いたとのこと。
てっきりご近所さんかと思いきや、電車を乗り継いで1時間半もかけて、
お手製のハンバーグを届けにきてくれた。
なんて男気あふれるんだろう!
調理部門のマネージャーだけに味はお墨付き。
しかも、育児が忙しいのをご存知なだけに全て冷凍品。
スモークサーモンにステーキにハンバーグ。
豪華すぎるご馳走。
どれだけ人に恵まれているんだろう。
駅まで見送った帰りはナツオを抱きつつ男泣き。
人の優しさが染み渡る。