繁忙期の為に土曜出勤の先週末。
先が見えないことにうんざりしてきたので、午後出社にして朝はのんびりするつもりであった。
しかし、世の中そんなに甘くない。
朝からバタバタの土曜日であった。
相変わらず妻と4時交代の我が家。
4時に起こされて生後2ヶ月間近のレンタのもとに行くと、妻が横でなにやらごそごそ検索している。
妻曰く、レンタの咳が気になるとのこと。
風邪気味なナツオ4歳の風邪がうつったのか、ここのところ鼻詰まりがひどかった。
ほぼ毎日小児科に行って鼻水を吸ってもらっていたとのこと。
そして、かかりつけ医には、肺炎の可能性もあるので咳がひどくなってきたり、呼吸がつらそうだったら迷わず大学病院に行くことを勧められていた。
そんなこんなで迎えた土曜の明け方。
妻の判断ではちょっと苦しそうなレンタ。
ただ、寝不足気味の妻。
どのみちまだ病院はやっていないのでとりあえず妻は寝室で一休み。
私がレンタの様子を見ることに。
元来楽観的な私。
私が見た限りではいつも通りのレンタ。
特別おかしなところはない。
とりあえず様子を見るつもりがそのまま寝てしまう。
弱ってるからかレンタも珍しくこの時間に寝ているし。
8時前に3時間起きの授乳サイクルで起きだすレンタと泣き声で起こされる妻。
妻「レンタはどうだった?苦しそうだった?」
私「(寝てたので知りませんが)特段苦しそうな様子は無くすやすや寝ていたよ。(これは嘘ではない、はず)」
ほっとしている妻。
しかし、授乳させると苦しそうなレンタ。
喉に痰が詰まっているのか、うまく飲めていない。
何かあったら嫌とのことで結局病院に行くことに。
まぁ、しかたがない。
行って何もなければそれはそれでOKだし。
出かける準備をしようとすると、妻の冷静な一言。
「は?何準備しているの?私が行くからいいよ。その代わり、ナツオの面倒を見ながら部屋に掃除機かけておいてよ。」
そうだった、この人は強い人だった。
午後から仕事だってのに病院行くのか~。でも、妻の手前、一緒に行って側で支えてやらなきゃな。
なんてことを考えていたのにあっけなく却下される。
さすがは超合理的人間。
ポーズなど求められていなかった。
ナツオを連れて行ってどうするの?
週末の掃除はどうするの?
と冷静に問いつめられてしまった。
何も言えなくて…春。
結局、義父に車を出してもらい、出かける妻とレンタ。
磯野家はサザエさんでまわっているのと同じこと。
マスオハウスであるこの家では妻がテキパキと指示をだす。
義父は車を出し、義母は昼食の準備をし、私がナツオの相手と掃除をすることに。
楽観的な私。
妻がいないのをいいことにナツオとプロレスごっこして遊ぶ。
繁忙期なのでなかなかナツオと遊べていかなった。
すると、妻からのLINE。
「現在検査結果待ち。たぶん大丈夫だが、検査結果次第では肺炎で入院の可能性もあり。早く終わったら連絡するので迎えに来て。」
まじか?
入院の可能性あり?
というか、お迎えに行く準備しないといけないのか。
慌てて掃除機を出す。
掃除していないのがばれたら何されるかわからない。
テレビを消し、ナツオを義母にお願いし、本気で掃除しだす。
トイレだって洗面所だってピッカピカにしちゃうんだから。
もうひたすら掃除。
迎えの連絡がいつ来てもいいようにこまめにスマホをチェックしながら。
着信なし、LINEなし。
声に出して指さし確認。
そんなことをしながら一生懸命やっていたら突然開くドア。
レンタを抱えて妻が帰ってきた!
はやっ!
どうやって帰ってきた?
どうやら義父に直接連絡して迎えに来てもらったとのこと。
私は掃除機かけているから気づかないと思って連絡すらしなかったらしい。
さすがは名司令塔。
ピッチを操り、キラーパスを決めてスペースを見事に埋めていく。
どれだけ俯瞰しているんだよ。
妻の早めの発見のおかげでレンタは大事にはいたらなかった。
鼻水止めや痰きりの薬を処方してもらい、しばらく様子を見ることに。
ほっと一安心。
安心して午後から仕事へ向かったのだった。
どうしよう。
ますます妻に頭があがらなくなってきた。
今さらどうしようもないか。