Call me Iqo.Pls!

月→土勤務の外資系風バリキャリ妻と元気いっぱいの2人の息子たち。2012年度、2017年度と2回育休を取得。育児ブログです。

息子にとっては最初で最後の小室サウンドとなってしまうのか。

初めて買ったCDは何ですか?

それはいつまでも覚えているものであり、いつも酒の席で盛り上がる話題である。

私が初めて買ったCDはL←→Rの「HELLO, IT'S ME」。ラジオで流れてきたこの曲に衝撃を受けてクリスマスプレゼントとしてラジカセと一緒に買ってもらった。そしてひたすらひたすら繰り返し聴いていたものである。

 

ナツオ@5歳にとっての初めてのCDが届いた。今年から一部自由に管理させるようになったお年玉で購入したものである。だからプレゼントではなく、正真正銘ナツオが買ったもの。

購入したのはPANDORAの「Be The One」。ご存知仮面ライダービルドのテーマソング。そしておもちゃ(フルボトル)付きの限定品。

 

Be The One(数量限定生産)(DXドッグマイクフルボトルセット)付

Be The One(数量限定生産)(DXドッグマイクフルボトルセット)付

 

予約手配は私が行ったが、この限定品を手に入れるのにどれだけ苦労したことか…。ネット通販はどこも予約分完売。近所のCDショップも同様。しかたない、当日販売分を求めてさまようしかないかと諦めていた。そして先週、CDショップの実店舗を廻る計画を立てる為に再び各種サイトを確認したところ、キャンセルが出たのか幸運にも通販の在庫ありの表示が。速攻で予約。NO MUSIC, NO LIFEってその通りだよ。ありがとうタワレコ。タワレコのおかげで父としての威厳が保てました。

 

久々に「発売日が待ち遠しい」という状況を味わうこと数日。こんな大雪にも関わらずに発売日前日に到着したCD。しかしナツオのテンションは発売日の24日に向けて高まっていた。ならば発売日までこのテンションを保っておきたい。今回は各種企業努力のおかげで前日に手に入れることができたが、ナツオが全て自分で手配できるようになる頃には日本の物流は崩壊しつつあるかもしれない。「前日到着は当たり前じゃない、当日到着がすごいんだ。」ということを理解してもらう為にも発売日当日までは黙っておきたい。そこで発売日当日に本人に渡すことにした。

 

当日は朝からご機嫌なナツオ。起こすことなく自分から起きてきてはカレンダーで日付を確認。「今日だよね!」と目を輝かす。クリスマス以来だなこのテンション。保育園に送った時には「僕がいない間に届いても絶対に開けちゃダメだからね。だって僕のお金で買ったんだから。箱を眺めるだけならいいよ。」なんて生意気な捨て台詞で教室へ入っていった。そして夕方に保育園にお迎えに行くとダッシュでやってくる。「もう届いた?届いた?早く帰ろう!」路面が凍結しているのもおかまいなしなくらいに走って帰ろうとするので慌てて止める。どれだけ楽しみにしているんだよ。

しかし帰宅してすぐに開封するかと思いきや意外と落ち着いていた。ダイソードリルでお勉強をし、おやつを食べて手を洗ってからようやく開封。本当に楽しみにしていたようでしっかりと心を整えてから味わいたい様子。そして開封してからは早かった。CDジャケットを確認してまずはフルボトルで遊ぶ。仮面ライダーベルトであるビルドドライバーにセットしては何度も何度も光や音声を確認して遊んでいた。「マイク!、ドッグ!」とひたすら叫び発行するビルドライバー。お疲れ様である。

 

そして満を持してCDをセット。何度も何度もテレビで聞いているので今さら感動はないはずなのだが、集中してひたすらCDを聞いている。それもCDプレーヤーの目の前に直立不動したまま。 


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座って聴けばいいのに、スピーカーの前でじっくり聴いていたいとのこと。何度も何度も聴いて耳コピして歌詞を覚えようとしている。さらには漢字と英語が入り混じっていて絶対にわからないはずなのに、いっちょ前に歌詞カードを眺めたりして。ああ、この光景懐かしいな。私も似たようなことをしたものだ。まだネットなど普及していない時代。歌詞カードがない時はひたすら集中して歌詞を覚えたし、洋楽は辞書片手に頑張って訳そうとしていた。

 

「お前はまだ漢字も英語も読めないだろ?」読めもしない歌詞カードをあたかも読んでいるようなナツオをちゃかすと顔を真っ赤にして怒りだす。「いいんだよ!読めなくても。感じているんだから。」と。Don't Think.Feel .だと?お前はブルース・リーか?確かに辰年生まれだからドラゴンに違いはない。さすがはナツオ、それが音楽だよな。

 

このテーマソングを提供しているPANDORAは小室哲哉と浅倉大介によるユニット。泣く子も黙るTKとあのaccessである。私はどちらもファンではなかったが青春時代のBGMではあった。漫画のジャンプやマガジンのように好き嫌い関係なく、時に惰性で、時に周りに流されるがままに聴いていた。特に小室サウンドなんてどこかしらで常に流れていたから無意識のうちに覚えてしまう。そんな背景があったからか今回の「Be The One」も一度聴くと自然と体に入ってきてしまう。テレビのオープニングの時から思っていたが、こうしてCDで何度も聴いているとやっぱり凄いなと感じてしまう。なんだかんだでリズムを覚えてしまうし、心地良く感じてしまう。5歳の子どもをとりこにするくらい。ナツオは夕食までの1時間ひたすら聴いていた。飽きる素振りも見せずに。小室サウンドはナツオにしっかりと響いている。

しかし、もしかしたらこの曲が最後になってしまうかもしれないと思うとせつなくなってしまう。この曲きっかけで興味を持ち出してもナツオが聴けるのは過去の曲ばかりで「新曲を待つ楽しみ」が味わえなくなってしまうのか。私はファンではないからTKへの愛しさはないが、なんとも言えないせつなさが残ってしまい、心強さまで失われてしまう。ナツオにとってはこの曲が最初で最後の小室サウンドになってしまうのか。私の母はくも膜下出血で倒れて以来、高次脳機能障害の為に自分では生活ができなくなり施設にお世話になっているのでTKに対して不思議な親近感はある。母が倒れたあの日以来、私の中で「お母さん」はいなくなってしまい、ただの「母」になってしまった。本当に難しい。「これ以上回復の見込みはない」と主治医から言われた時もしばらくはなかなか受け入れられずに、こんなことならば…なんてことさえ思ってしまっていた親不孝ものである。実に難しい。

 

CDの到着を何日も心待ちにし、到着したCDを読めないはずの歌詞カードを目で追いながら何十回も直立不動で聴いていたナツオを見ていると寂しくなってしまった。ナツオ同様に仮面ライダーきっかけで初めて小室サウンドに触れた子ども達と、私のように息子きっかけで再燃した大人も多いことだろう。初めて買ったCDのアーティストを追いかけることができなくなるなんて悲劇でしかない。

 

と、暗いトーンになってしまったが、直立不動でスピーカーの前にいるナツオがあまりにもかわいらしかったのでこれはまた見たくなってしまった。先週、今週と水曜日は朝からradikoで星野源のドラえもんを最大限リピート中。これまた大人も子どももとりこにする素敵なメロディーと歌詞の世界。ナツオの笑顔の為だ、買っちゃうか。PV等の映像見ながら楽曲を楽しむのもいいけれど、ひたすらスピーカーに耳を集中させて楽しむのも格別である。歌詞カードが読めないナツオの方が全身で楽しめている気がする。音楽は楽しくないと。