自我が発達してきたからなのか、
露骨に感情を表すようになってきたナツオ。
特に思い通りにいかないことや
不快なことに対する怒り方が激しい。
しかし、賢いのかそうでないのか。
怒っても暴力的なわけではなく、
どちらかというと自虐的。
そのままの姿勢から後ろに豪快に倒れ込む。
座っている姿勢から泣いてあごをあげたまま
孤を描いてのけぞる。
そしておでこの上部でからだを固定。
完全にブリッジ。
つま先までは固定されていないが、
へそから上はきれいな姿勢。
大泣きしているナツオをよそに
その美しい曲線についつい見入ってしまう。
体が柔らかいからこそできるのだろう。
まるで西村修のジャーマンをみているよう。
そんな、いやいやブリッジをマスターしていたナツオだが、
ついに自爆する日が。
帰宅したらナツオが大泣きしている。
妻と遊びたいのに、妻がご飯準備中で
相手をしてくれないのが不満みたい。
そんな状況での帰宅。
駆け寄って抱っこを求めるナツオ。
しかしイクオは帰宅したばかり。
まだ手も洗っていない。
なので、駆け寄ってくるナツオをなでながらやんわりとかわし、
急いでネクタイを外していると妻の悲鳴。
そしてにぶい音。
家中に響き渡るナツオの泣き声。
一部始終を見ていた妻によると、
ナツオは立った姿勢での後ろダイブ。
反動で勢いのついた状況ではブリッジで支えることもできず…。
そのまま頭から落ちていった。
幸い、床マットしているので、
大怪我することはなかったが、
それでも絶対に痛いはず。
痛みと驚きと悔しさで30分も泣き続けていた。
立ちブリッジははるか夢の彼方。
こんなんじゃリングに立たせてもらえないぞナツオ。