やれ就活だ、婚活だ、保活だとなにかと活、活、喝!の時代。年長のナツオのラン活もまだだというのに学童活動にちょっとだけ動き出した我が家。そして奥深き世界、資本主義社会について学んだ。
きっかけは小学生のきょうだいがいるママさん達との何気ない雑談。小学生活の話から学童の話へと移る。ナツオが通う予定の小学校の敷地内に学童施設があるのでナツオもそこに通う予定である。小学校に通う子ども分の枠はあるとのことであまり気にしていなかった。現状の保育園が学童に代わるだけだと。しかし、学童生活の話を聞いているうちに、むむむ…な問題点もあることを知る。
むむむ…ポイント1
枠はあるので待機学童の心配はないものの、その分学童は子ども達で溢れている。動き回るのも大変。低学年と高学年の子どもがぶつかってしまうことも。子ども達が多すぎて先生の目が届いていない。
むむむ…ポイント2
低学年の子どもが高学年の子どもに厳しくされて不登校になってしまいやすい。学童だけでなく小学校も。そんなバカな!と思っていたが知っているだけで3人も。しかもみんな同じ小学校ではなく違う小学校、学童。個人の問題かと思いきや構造的な問題か。ただし、3人とも1ヶ月程度で長期化はしなかったのが幸い。どうやら「学童の洗礼」としてうけとめられているらしい。毎年数人の小1が洗礼を受けるとのこと。なんだよその通過儀礼。そんな生け贄いらないだろう。村の為に若い娘を鬼に差し出すってこと?もう平成も終わるってのにまったく馬鹿げている。他人として聞いていると憤ってしまってばかりだが、当然ながら各家庭は大変だったよう。笑いながら話してくれたのでまだ救われた。聞いている限りでは、高学年の子どもに悪意があるわけでなく、口調が乱暴だったり、力が強くて強引なところに小1がびびってしまい萎縮してしまうのが主因のよう。そして、それをおもしろおかしくからかわれて…という悪循環。学童が同じ=小学校も同じで一度いじられてしまったら小学校内でもいじられてしまい、すべてが嫌になると。せつない。
むむむ…と思いつつも、集団生活の中ではしかたないかなとも思っている。そのための自衛と逃げ場として柔術をやらせていることもあるので。最悪な場合は守る為に闘うこともあるだろうし、学校が一切関係ないコミュニティの場として柔術の先輩、仲間がいるのはとても心強い。
しかし当然ながら余計な不安は抱えないに越したことはないとのことで、一緒に話を聞いていた保育園のママ仲間数人で民間の学童を見学しに行くことになった。通わせるかどうかは別として選択肢のひとつとしてカードを持っておきたいと。
某学童の説明会は子ども同伴不可とのことで当然子守りはパパ達。しかも、せっかくの機会なので説明会後はみんなでお茶してくるとのこと。どうぞどうぞ。行き場のないパパ達は子どもに優しいと噂の串カツ田中へ。噂通り子どもに優しいし、財布にも優しい。昼過ぎから飲めるから気分もいい。(串カツ田中の子どもへの神対応に関してはまた改めて書きたい。)
ご機嫌になって帰宅すると学童パンフレットの束が待っていた。そして妻からの説明を聞く。
噂では聞いていたがここまで手厚いとは。そしてめくるめくオプションの数。基本料金から雪だるま式に膨れ上がっていく。これは何かに似ている。そうだ。結婚式の見積書だ。はたして基本料金だけで挙げる人がいるのだろうかってなくらいに膨れ上がっていく金額。あれと同じ感覚。特にオプションを考えないと夏休みなんて過ごせないだろう。世の中やっぱりお金だよ。資本主義だからしかたない。むしろここまでやってくれるのかと驚いてしまう。事前知識がなかったので驚いてばかりだが、きっとこれが民間学童の世界では当然のサービスなんだろう。
感動ポイント1。
小学校から学童、学童←→ならいごと先、学童から自宅までの送迎サービス。ならいごとに関しては実績や場所が考慮されるので絶対ではないが大概のならいごと先は大丈夫とのこと。
感動ポイント2。
豪華な仕出し弁当。お迎えが遅くなる子ども、夏休みの時に手配される食事が近所でも有名なお弁当屋さん。だって子どもの弁当なのに煮付けとかが出てくるんだよ。家の食事よりも立派で美味しそう。
感動ポイント3。
子ども達を楽しませる為の多種多用なオプション授業。英会話や科学実験等の王道からプログラミング、大学生スタッフによるスポーツ(バスケットボールやサッカー等)教室。このオプションだけで一冊の小冊子になっていた。とにかくボリュームたくさん。それぞれは単体で習い事に行くよりかは安いし、スタッフによるスポーツ教室は体育館等の実費プラスα程度なので良心的ではある。聞けば夏休みはこれらを組み合わせて過ごすのが当然らしい。単価は安いがこれを毎日、しかも一日に複数組み合わせるだなんて。果たしていくらかかるんだろう。
そして説明会の最後は不安をあおって終了だったらしい。
「もう枠は埋まりつつあります!申し込むならば今のうちですよ、みなさん。」
見事なクロージング。妻はこの光景にちょとうんざりして帰ってきた。
「今日が最後のチャンスです。」「入らないあなたは損してますよ。」ってまるでどこかのマルチ商法みたい。そこまで煽らなくてもいいのに。子どもの安全と安心を確保する為にはしかたないのか…。
妻含めて一緒にいったママ達はとりあえず様子見で落ち着いている。それなりのお値段とは言え、保育園代をそのままもっていけば払えないこともない。小学校の学童とならいごとを駆使すれば意外となんとかなるかもしれないし、お試しで週に1日だけ民間学童に通わせてもいいし。そんな話をお茶を飲みながらしていたらしい。さすがは働くママさん達。冷静に判断している。私だったら勢いと会場の熱気とサクラ達に押されていたかもしれない。
なにはともあれ学童の世界の入り口にちょっとだけ立てたのはよかった。現状の考えでは民間学童は利用しても週1。もしくは夏休み期間だけ。あとは小学校の学童とならいごとを増やして対応していく予定。果たしてそれでうまく行くのだろうか。これからお金と時間と内容を吟味した壮大なパズル作成が始まる。我が家の夏休みの宿題です。