育休は新しいことに挑戦する絶好の機会。
挑戦なくして失敗なし、失敗なくして成長なしである。
あの手この手で口実をつけて妻の許可を得たブラジリアン柔術にようやく通い始めた。
ナツオ@5歳が習い始めてちょうど1年。
ここまで長かった…。
理想は週に複数回通いたいところだがさすがにそれは許されない。
とりあえず週に1回ということなのでまだ通って2回なのだがこれがすこぶる楽しい。
柔術が、というのはもちろんだがそれ以上に新しいことを学ぶのが刺激的である。
柔術は私にとってまったくもって未知の世界であり頭と体がついていかない。
頭ではなんとか理解するもその通りには動けない。
この思考回路が混乱している状態が懐かしくて心地よい。
こうしてああして…。右手はこうで左足は…。
教えてもらった通りにやるもなかなかできず。
それだけにできた時は感動モノで思わず声をあげてしまう。
いいおっさんが「よしっ!」とか言ってガッツポーズしちゃっているのである。
まだまだできないこと、わからないことだらけのナツオ@5歳やレンタ@7ヵ月が毎日のように感じているはずの「できた!」という感覚を私も味わえている。
37歳になっても、できなかったことができるようになるのだ。
前回できなかったことが今回はなんとかできるようになる、頭と体の回路がつながる瞬間。
なんかもうこの感覚を味わえるだけでも柔術を始めてよかったなって思う。
まだルールを覚えている段階の超初心者だが、少しやればやるほどこのスポーツの奥の深さに引き込まれていく。
力よりもロジックで動かしていくので頭を非常に使う。
なんだこのロジカルなスポーツは。
人間の体の特性やてこの原理を駆使するロジカルな格闘技であり立体パズルのよう。
私が通っている時間は平日昼間なので私よりも年上のママさん!が多い。
ママさん達に軽いスパーリングで動きを教えてもらったのだが、明らかに年配かつ小柄なママさん相手に見事にやられ放題の私。
一言で言えばボコボコにされた。
(実際は打撃がないのでひたすら抑え込まれただけ)
これにはびっくり。
腕力である程度はなんとかなるかと思いきや、力を全て流されてしまう。
そして簡単にマットの上を転がされてしまう。
手の上で転がされるとはまさにこのこと。
テコンドー経験があるのでスパーリングの雰囲気や時間配分には慣れていると思っていたが開始30秒で早くも息切れ。
ママさんは3分近くたっても息が乱れてないってのに。
久々に完膚なきまでに叩きのめされた。
白帯のおばちゃんに。
つくづくおもしろい。
汗だくだく、息ぜーぜーでレッスン終了。
たった1時間で体重は2.5キロ減。
心地よい疲労感。
そして夕方には早速筋肉痛の野郎が襲ってきた。
わずか数時間で襲ってきた筋肉痛。
もうバッキバキ。
どれだけ普段使っていない筋肉を酷使したんだろう。
特に下半身がバキバキでナツオの保育園へのお迎えに支障をきたすほど。
恥ずかしながらもガードレールやブロック塀で体を支えながら這っていくしかない。
「おとうさんどうしたんですか?」
という保母さんの問いにも苦笑いしかできず。
ナツオを送った足で柔術やってましたなんて言えない。
保育園が手すり完備、完全フラットのバリアフリーで良かったですなんて言えない。
まだ通い始めて2回だがすっかり夢中になりつつある。
この刺激が育休中のいいストレス発散の場となってくれそう。
なんにせよ新しいことに挑戦するというのはかくも楽しい。
年の功か大学生くらいの若い人たちにも素直に頭を下げて教えを請える。
新しい人間関係も築けそうだし楽しみが増えるばかり。
体で覚えていくナツオ@5歳vs頭で覚えていくイクオ@37歳のどちらが先に強くなっていくのか。
実戦と論理のどちらが効率的であるかの生態実験である。
いつかさいたまスーパーアリーナで史上最大の親子喧嘩@大晦日ができる日を夢見て頑張ろう。