ポーン。
夏休みとは…心の底からリフレッシュして親子の絆を深めるストレスフリーで贅沢な時間である。
7月が近づきもう夏本番。
我が家の夏休みの予定がほぼ固まり始めた。
例年だと月→土勤務とバリキャリ妻のスケジュールの都合もあり、夏休みと行ってもあまり出かけられず一回旅行する程度。
しかし、妻がまだフル復帰でない今年は余裕がある。
行けるうちに行こう!ということで妻が乗り気であり、今年の夏休みは例年になくお出かけ三昧の予定。
私の夏休みの分散取得や休日出勤の振替を駆使して土日にうまくからめながら妻にお任せしつつスケジュールを立てていった。
1.7月上旬に熱海へ。
2.7月中旬に保育園のお友達家族の別荘@八ヶ岳へ。
3.7月下旬に保育園のお友達5家族でキャンプ@伊豆へ。
4.8月下旬に保育園のお友達家族の帰省に便乗@愛媛へ。
と、立て続けに4回も旅行に行く予定。
例年の我が家の家族旅行は妻が見つけてくる格安旅行にイクオ家+義母でお出かけというのが定番であった。
御得道を極めている妻が見つけてくる旅行はびっくりするくらいに格安で、その分スケジュールもハード。
北海道2泊3日飛行機・ホテル付で一人3万円とか、沖縄2泊3日飛行機・ホテル・レンタカー付で一人3万5千円とか。
その代わり、基本は羽田6時30分発という無茶なスケジュール。
旅行は始発で出発が当たり前であった。
バリバリ働いてそれなりにお金あるんだから夏休みくらいリラックスして出かけようと思うのだが、それがプロフェッショナルな彼女の流儀らしい。
そしてお酒を飲まない妻。つまり、お酒に対する理解がほぼない。
その為に基本的には旅行であっても夕食時の飲酒は禁止。
なぜなら余分なお金がかかるから。
「自分で払うから飲ませてくれよ。」と懇願しても、なかなか許されない。
「飲みたければ高い観光地の飲食店ではなくてコンビニで買って部屋で飲めば?」と言われる。
例え別々の財布であっても、目の前で合理的でない出費をされるのが嫌らしい。
マリアージュという発想はなく、あくまでも酒は酔う為のものとして認識されてしまっている。
旅先での美味い肴と美味い酒。
この組み合わせはなかなか実現せず、どこにでもあるコンビニでせいぜい地方限定の缶ビールを購入し、部屋でポテチで乾杯。
それが凡人な私の流儀。
何も美味しくない。いや、美味しいは美味しいが。
そして、家族旅行のデフォルトは義母同伴。
義父はゴルフに出かけたり留守番したりで義母のみが同伴。
しかも必ず全員で一部屋(格安プランなので)。
義母を連れて行くのは親孝行だと思っていたが、そうではなく(多少はあるだろうが)子どもを見る為の人手が欲しいからのよう。
ご存知の通り子どもを見る目は多ければ多いほど安心である。
子どもを誰かに任せられればその間にゆっくりできるし、じっくり観光もできる。
義母も孫と旅行できて楽しそうでいいのだが、娘からは労働力としてしか見られていないようでせつなくもある。
しかし母と娘の問題なので極力口を挟まずに傍観するのみ。
私はマスオの身なので今更気を使うことはないものの、やはり同じ部屋で一晩過ごすというのはなかなか慣れない。
細かいところに気を使ってしまう。
人間だもの。
格安プランなので部屋は狭く、エキストラベッドを強引に入れたり、8畳の和室に布団を敷き詰めたり。
そのために夜中にトイレ行く時も起こしてしまわないか気になってしまうし、水を流すのにも気を使う。
それになにより一番気を使うのは着替え。
家族とは言え婿と姑の血の通わぬ男と女である。
うかつに下着にはなれない。
布団の中でもぞもぞして着替えたり、片方が洗面台に行っている間に着替えたり、大浴場まで持って行って着替えたり。
女子か!ってな恥じらい。
そんな恥じらいをよそに自由に着替える妻。
あんたは気楽でいいよ。
義母はとてもいい人なので不満はないが、いい人なだけに気を遣ってしまう。
でもたぶん、一番気を遣っているのは義母だろう。
毎回妻だけが自由で楽しそうである。
一家の大黒柱だからいいんだけどさ。
そんな我が家であるが、前述の通り今年は4本立て。
熱海こそ義母も一緒だが、それ以外は同伴せず。
ネタとしてパパ飲みの時に我が家の流儀を話しているだけに、それぞれのご家族から「別荘/キャンプにおかあさんもご一緒されても大丈夫ですよ。」と心配されてしまったが、ありがたくお断りする。
私はともかく、他人様のご家族にまで余計な気を遣わせるわけにはいかない。
あれ?
流儀に反して贅沢な義母なし旅行では?
と懸念されるかもしれないが、そんな一朝一夕でぶれるようなものは流儀とは呼べない。
全て流儀に沿っている。
1.熱海=格安プラン且つ義母同伴(我が家の流儀)
2.友人の別荘=無料(食費等の実費のみ)
3.5家族でキャンプ=5家族で割り勘すれば超格安
4.友人地元=地元の人と一緒なのでコスパ良く旅行が楽しめる
そして2-4は義母はいなくとも、複数家族なので子どもを見る為の人手は充分ある。
軸がしっかりしていれば惑うことはないのである。
迎合することなく自分のやり方を通す妻には感心するばかり。
あと一歩だけでも前に進もうとすることができれば私も妻のようなプロフェッショナルな人間になれるだろうか。