二人目の宿命なのだろうか。
レンタが産まれてまもなく3か月。
一気に暖かくなってきて絶好のお宮参り日和がやってきたというのにまったくモチベーションがあがってこなかった。
というか、お宮参りについて忘れていた私と妻。
いや、もしかしたら互いに忘れたふりしていただけで、このままなぁなぁになるのを待ち望んでいたのかもしれない。
もはやチキンゲームとなりつつあったレンタのお宮参り。
あまりにも話題にあがらず、行く素振りも見せなかった我々に業を煮やして、義父母より催促されることに。
いつ行くのか?どうするつもりなのか?と。
ナツオ4歳の時には両家にとって初孫ということもあり、きちんと行った。
私の父と、施設にいる母に代わって弟夫婦に正装で東京まで来てもらい、一緒に神社に行き、お宮参り後にみんなでお寿司を食べた。
しかし、今となっては父は他界しており、弟も忙しい。
ナツオの時はしっかりと着物を着て、かつ、写真撮影は別日程で行うほど気合いの入っていた妻も今回は消極的。
二人目の宿命なのか。
我々が年をとって丸くなったのか。
しかし、義父母からのプレッシャーに負けて、大安吉日の5月3日に我々と義父母でお宮参りへ行くことに。
基本は指示待ち人間の私。
妻のプランに従うのみ。
「ナツオがぐずるから」という大義名分を理由に、今回は神主さんによる祈祷はお願いせずに、お参りして境内で写真撮影して終了。
祈祷なんてすぐに終わるし、私とナツオで外で待っていてもいいのだが、余計なヘルプはみんなにとっての大義名分をなくしてしまうだけ。
お金も時間も貴重なもの。
男は黙って従うのみ。
そんなわけで、ものの20分でお宮参り終了。
やけにあっさりしていて申し訳ないくらい。
お参りしている向こう側ではちょうどお宮参りをしているご家族が神主さんの祈祷してもらっている。
「おとーさん、あっちの赤ちゃんは神様になむなむしてもらっているよ。なんでレンタはやらないの。神様に嫌われているの?」
至極ごもっともなご指摘。
なんも言えねぇ。
「神様も忙しいからな~」とわけのわからない言い訳をしてごまかすので精一杯。
いや、ナツオももう4歳。
まったくごまかせていない。
「さっ、お寿司買って帰ろう!」
と、へたくそな声かけをして神社を後にする。
それでも、
「わーい!おすし、おすし!」
とご機嫌になるナツオ。
実に昭和な光景。
予約していたお寿司を受け取って帰宅。
本日の主役であるレンタはベビーベッドに放置し、みんなでお寿司をつまむ。
食いしん坊のナツオはお寿司7皿をたいらげて大満足。
もはやなんのためのお宮参りかわからなくなってきたが、神事ってそんなものか。
何かしらの理由をつけてみんなでご馳走を食べる。
そう思えば大成功のお宮参りと言えなくもない。
ありがとうレンタ。