親の自己満足ではじめさせた柔術も4ヶ月が経過。
4歳になったあたりから、「ならいごとどうしようか会議」を夫婦で何度かおこなってきたが、どうせ妻は仕事だし、送迎含む全てが私の担当となるのだから、私が興味あるもの、見ていて楽しいものという観点で選んだブラジリアン柔術。
体操メインのクラスなのだが動きがだんだん本格的になってきた。
前受け身や後ろ受け身をやりだし、遊びながらではあるが、受け身からの柔術立ちやマウントポジションの動きをしている。
ナツオは動きの意味についてはよくわかっていなさそうだが、楽しそうに体を動かしている。
本人が楽しそうでなによりです。
私は、なるほど!なんてニヤニヤしながら見ています。
まだ4ヶ月ではあるがやはりはじめさせてよかったなと思っている。
体を元気よく動かしているのでよく寝てくれる。
礼儀や挨拶を意識するようになる。
などなど、やらせてよかったところはたくさんあるが、やってよかったなと強く思うのは親目線、ナツオ目線でそれぞれ一つずつ。
まずは親目線でよかったこと。
「子どもの成長を実感できる。」
柔術に限らずにならいごとすべてに共通することだと思うが、前週にまったくできていなかったことが翌週にはできていることがたくさんある。
子どもの成長は無限大だということを毎週実感している。
入会直後は「これで体の動かし方がわかって、卒園までに側転できればいいな。」なんて夫婦で話しており、「側転」が一つの目標であった。
しかし、わずか1カ月でその目標は達成となってしまった。
準備運動の一つとして側転をやっているのでやり方をきちんと教えてくれるというのもあるのだが、コツをつかんだのか、あっという間に覚えてしまった。
これで最低限の目標は達成したので、明日やめることになってもまあ後悔はない。
側転は一つの例であったが、「できなかったことができるようになる」のを見て行くのは実に楽しい。
見ているだけでもワクワクするのだから、きっと本人はもっとワクワクしているのだろう。
初めてのことなので、当然できないことだらけなのだが、それだけに「できること」が増えていくのがナツオにとっては嬉しいようで目をキラキラさせながら毎晩布団の上で復習している。
次にナツオ目線でのよかったこと。
「自分に自信を持てるようになった」
これぞ格闘技の醍醐味だと思う。
受け身をやっているので転んだ時に手が自然と出るといった実務的な面もあるが、それ以上に精神的に強くなっているのを感じる。
転んだり、ぶつかったりしても泣きだすことは減り、こちらが心配するような派手な転び方をしても、ケロッとした顔で、
「じゅうじゅつやっているから大丈夫だよ。」
なんて言ってくる。
そして、なにかにつけて「じゅうじゅつやっているから。」と言っている。
「足速くなったでしょ、だって~。」
「野菜も食べるんだ。だって、じゅうじゅつで強くなりたいから。」
などなど。
心のよりどころの一つとして「柔術」があるようだ。
私自身も社会人になってからテコンドーをやりだしたが、このテコンドーにどれだけ救われたことか。
先輩に理不尽すぎる厳しい事を言われて心が折れそうになったこともあったが、
「最後の最後はこの人を蹴り倒して退社すればいいんだ。」
とか、
役員を前にした商談でものすごい緊張感に包まれた時も、
「ちょっと待て、試合のあの3分間に比べたらたいしたことないだろ。いくら緊張するとは言え、失神するようなことも悶絶するような痛みに襲われることもないんだから。」
なんて何度思ったことか。
ただの趣味レベルであったが、心のよりどころ、最後の砦として救われてきた。
その思いもあって格闘技をやらせたかったのだが、今のところナツオにとっても心のよりどころ、自身の源になっているようで嬉しい。
本人の気持ちが一番だがこのまま楽しみながら続けて行って欲しい。
理想を言えば本格的に試合にも出て欲しいが、そうなると私が子どもそっちのけで熱くなってしまいそうなのでそこそこで。
熱くなりすぎると至近距離でピンポン玉投げたりしそうだから。
「よけろ!よけろ!よけろ!」とか叫びながら。