花火大会の季節が到来。
花火大会が当たり前のところに住んでいたので、
花火が日常にない今の生活に最初は戸惑ったもの。
父のマンションが花火大会当日に限り屋上解放しているので、
今年は友人と一緒に花火観賞することに。
一昨年は音の大きさにびびったナツオ。
開始早々に泣き出して父の部屋へ逃げ帰ったもの。
あれから2年、成長した姿を見せてほしい。
昨年は父の気まぐれで観賞させてくれず、
花火はおあずけ。
しかし、その父も亡くなって間もなく一年。
部屋を掃除しながら色々な思い出が蘇ってくる。
ただ、思い出の8割はいい思い出ではないが。
花火前に久々に商店街を歩いたが、
やはり祭り当日のこのウキウキ感がたまらない。
帰ってきたなと実感。
歩行者天国のいたるところで屋台が出ており、
そこかしこでダンスやパフォーマンスをしている。
ちょうど10年前は所属していたテコンドー道場で参加して
路上で板割ったもの。
あれをきっかけに自分に自信が持てるようになった。
そんな思い出話をなんとはなしにナツオにしながら祭を満喫。
友人と合流し、まずは厚木に来てくれたことに感謝の一杯。
名物の豚ホルモンを食べてもらう。
ホルモン屋が日常であり、外での焼肉=ホルモン屋と思って生きてきたが、
厚木を出てその価値観が違うことを知った。
昔から家族での外食はホルモン屋で出てきた七輪でひたすらホルモンとレバーとタンでたまにハラミ。
それが当たり前だと思っていたし、
ホルモンはコロコロしたた豚ホルモンだとばかり思っていた。
なので、豚ホルモンを食べると帰ってきたなと胃の底から実感する。
ホルモンを満喫してからイオンで食材とお酒を買って準備OK。
しかしものすごい人の数でごった返しすぎ。
人口20万の都市に50万もの人が来るらしいから、
そのクレイジーぶりがわかる。
デパートのバーゲンセールス会場のような殺伐とした世界を抜け出し、
あとは乾杯するだけ。
ようやくマンションに戻り、屋上にブルーシートを広げる。
久々に見た花火はナツオがご機嫌だったからか、
お酒を飲みすぎたからか、とにかく楽しかった。
ナツオも気心しれた大人達だからか、
終始リラックスしている。
いきなり寝転がったと思ったら、
「横になって花火を見上げているときもちいーよ。
僕もう4歳だからぜーんぜん怖くないよ。
花火さいこーだな。
あっ、月もでてる。
あっちにはお月様がいて、こっちには花火があって、
きれいだなー、さいこーだな。」
と、大人顔負けの生意気なことばかり言っている。
生意気だが、月と花火を美しいと思う感性にはびっくり。
万葉集の世界の遺伝子が脈々と受け継がれてる。
楽しかったからか花火はあっという間に終了。
予約していたロマンスカーでみんなで帰宅。
しかし、みんなで乗るロマンスカー。
くるっと回して飲むしかない。
用意していた赤ワインが空になるタイミングで新宿到着。
みんなのことを知っているナツオは騒ぐこともなく、
「僕は寝てるね。」
と言って帽子を顔にかけて爆睡。
勝手に盛り上がってくださいと言わんばかり。
最初から最後までとにかく楽しい一日。
やはり地元の祭は勝手がわかるから安心して楽しめる。
ナツオにも思い出となるような祭をたくさんつくっていってほしい。