小学生までの子どもを持つ全ての大人に読んでもらいたい本。
ダヴィンチで紹介されて興味を持ち、
図書館で気軽に借りたのだが、
この本はきっとこれから先何度も読み返すだろうし
そばに置いておきたいと思い
図書館への返却後に購入。
結婚三年目、1歳半の娘を残して30歳の若さで亡くなった母。
残された父と娘の保育園から小学校卒業までの育児奮闘記。
もうこの概要だけで手に取りたくなるでしょ。
そして、この本、何が良いって、
作中に悪い人がひとりも出てこないところ。
現実社会のことを考えると、
悪い人まではいかなくても、
嫌みな人やいじわるな人が登場してくるはずなのだが、
そんな人がひとりも出てこない。
素晴らしきパーフェクトワールド。
会社の上司、同僚も義父母も出てくる人、出てくる人みんないい人すぎる。
ドキドキもハラハラもないが、
たまにはこんないい人だらけの小説があったっていいじゃないか!
読めば読むほど考えさせられることが多いし、
読んだ後は子どもを思いっきり抱きしめたくなる。
もし、今妻が亡くなったらどうするのだろうか?
義父母との同居は解消となるのか?
仕事と育児の両立は?
再婚は?
読めば読むほど考えさせられる。
昨年に父が亡くなり、ナツオがまだ3歳でのタイミングで出会えた本。
5年前ならば手にもとらなかったろうし、
5年後だったら保育園話にはそこまで深入りできなかっただろう。
本との出会いは何かの縁があるはず。
今このタイミングで出会えたことに感謝。
ナツオが憎らしくなった時、
優しい世界にひたりたくなった時、
何度も読み返すことになるだろう本。