もう展開の早さについていけない。
展開の早さというよりかは、癌細胞の成長の早さか。
先週の月曜に「余命1カ月」と言われた父。
しかし、本日急な呼び出しを受けて病院に行くと別室に呼ばれ、「余命1週間」を宣告されてしまった。
正確には、余命1週間という言われ方ではなく、ヘモグロビンが減ってきているので出血死もしくはショック死で今日明日にでも亡くなる可能性があり、シルバーウィークまで持つかどうかということを説明される。
しかし不思議とショックはない。
休日出勤の代休でナツオとお出かけしている最中に急に呼ばれたので、ナツオもやむをえずに医師からの説明時に同席。
空気を読んでくれたのか、面談中は珍しくじっとしていてくれた。
3歳児にも何かわかるのだろうか。
東京から2時間かけて出かけ、所要時間10分の説明であったが、お見舞いOKだったので父の様子を見てきた。
余命1週間?の割にはチューブだらけということもなく、意外と普通そうな父。
ナツオを見るなり笑顔になる。冷蔵庫に入っていたカットフルーツやらヨーグルトやらをナツオにふるまってくれた。
ナツオのおかげで少しは元気が出てきてくれたろうか。
ただ、ナツオは父から放たれる異臭に驚き、父には近づこうとしない。なんとも言えないあの異臭は大人でも驚いてしまう。それでも、その場から出て行こうともしないナツオ。じっと耐えて父を見つめている。
ナツオなりの優しさが伝わってきてなんだか泣けてくる。
当初はシルバーウィークに還暦のお祝いをしようと思っていたのだが、厳しいか。
せめてあと1週間、どうかお願いします。